2026年版・4-8

労働施策総合推進法・職業安定法の一問一答

社会保険労務士(社労士)「労務管理その他の労働に関する一般常識」から、労働施策総合推進法・職業安定法に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問14-8

労働施策総合推進法が定める職場におけるパワーハラスメントの定義に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①職場におけるパワーハラスメントとは、優越的な関係を背景とした言動であって、業務上必要かつ相当な範囲を超えたものにより、労働者の就業環境が害されるものをいうとされている。
  • ②客観的にみて業務上必要かつ相当な範囲内で行われる適正な業務指示や指導であっても、労働者本人が何らかの精神的苦痛を感じた場合には常にパワーハラスメントに該当するとされる。
  • ③パワーハラスメントに該当するためには、行為者が労働者の直属の上司であることが必須の要件とされ、同僚間の言動がパワーハラスメントに該当することは一切ないとされる。
  • ④パワーハラスメントの定義における「優越的な関係を背景とした言動」とは、殴る蹴るなど有形力を行使する身体的な暴力を伴う言動にのみ厳格に限られるものとされている。
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正解 ①職場におけるパワーハラスメントとは、優越的な関係を背景とした言動であって、業務上必要かつ相当な範囲を超えたものにより、労働者の就業環境が害されるものをいうとされている。
解説
労働施策総合推進法上のパワーハラスメントは、①優越的な関係を背景とした言動であること、②業務上必要かつ相当な範囲を超えたものであること、③労働者の就業環境が害されるものであることの3要素をすべて満たすものと定義されています。3要素をすべて満たすものが規制の対象です。

他の選択肢が誤りの理由
②業務上必要かつ相当な範囲内で行われる指導は、労働者が苦痛を感じたとしても2つ目の要件を満たさずパワーハラスメントには該当しません。③優越的な関係は上司から部下への関係に限られず、同僚間や部下から上司への言動であっても、知識や経験等の観点から優越性が認められればパワーハラスメントに該当し得ます。④「優越的な関係を背景とした言動」は暴力に限らず、暴言や無視、過大な要求など多様な態様を含みます。
問24-8

職場におけるパワーハラスメントの代表的な類型に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

  • ①身体的な攻撃(暴行や傷害等の有形力の行使)は、現在の一般的な職場におけるパワーハラスメントの代表的な類型の一つであるとされている。
  • ②人間関係からの切り離し(隔離・仲間外し・無視)は、職場におけるパワーハラスメントの代表的かつ典型的な類型の一つであるとされている。
  • ③個の侵害(私的なことに過度に立ち入ること)は、労働施策総合推進法上のパワーハラスメントの類型には含まれず、規制の対象外であるとされている。
  • ④過大な要求(業務上明らかに全く不要なことや遂行不可能なことの強制)は、職場におけるパワーハラスメントの最も代表的な類型の一つとされている。
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正解 ③個の侵害(私的なことに過度に立ち入ること)は、労働施策総合推進法上のパワーハラスメントの類型には含まれず、規制の対象外であるとされている。
解説
厚生労働大臣が定める指針は、パワーハラスメントの代表的な言動として、身体的な攻撃、精神的な攻撃、人間関係からの切り離し、過大な要求、過小な要求、個の侵害の6類型を示しており、個の侵害も代表的な類型の一つとして規制の対象に含まれます。

他の選択肢が正しい理由
①身体的な攻撃は代表的な類型の一つです。②人間関係からの切り離しも代表的な類型の一つです。④過大な要求も代表的な類型の一つです。
問34-8

労働施策総合推進法が定める外国人雇用状況の届出に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①外国人労働者に関する雇用状況の届出義務を必ず常に負うのは常時100人を超える労働者を雇用する大規模な各事業主のみに厳格に限られるものと明確に定められている。
  • ②事業主は、外国人労働者(特別永住者及び外交・公用の在留資格者等を除く)の雇入れ又は離職の際、その氏名や在留資格等をハローワークに届け出なければならないとされている。
  • ③外国人雇用状況に関する届出義務については、外国人労働者本人が自らハローワークに出向いて行うものとされており、事業主には特に何ら届出義務がないものとされている。
  • ④外国人労働者の雇用状況の届出を怠った場合や、あるいは虚偽の届出をした場合であっても、当該事業主が30万円以下の罰金などの罰則の対象に一切なることはないものとされている。
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正解 ②事業主は、外国人労働者(特別永住者及び外交・公用の在留資格者等を除く)の雇入れ又は離職の際、その氏名や在留資格等をハローワークに届け出なければならないとされている。
解説
労働施策総合推進法は、外国人労働者の雇用管理の改善や再就職支援に役立てるため、事業主に対し、外国人労働者の雇入れ・離職の際に、氏名、在留資格、在留期間等をハローワークに届け出ることを義務付けています。

他の選択肢が誤りの理由
①外国人雇用状況の届出義務は事業主の規模を問わず、外国人労働者を雇用するすべての事業主に課されます。③届出義務を負うのは事業主であり、外国人労働者本人ではありません。④届出を怠った場合や虚偽の届出をした場合には、罰則(30万円以下の罰金)の対象となり得ます。
問44-8

労働施策総合推進法が定める募集・採用における年齢制限に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

  • ①事業主は、労働者の募集及び採用をするに際しては、原則としてその年齢の如何にかかわりなく均等な機会を必ず公正に与えなければならない。
  • ②定年年齢を上限として、当該上限年齢未満の労働者を期間の定めのない労働契約の対象として募集・採用する場合は、年齢制限の例外として認められる。
  • ③長期勤続によるキャリア形成を図る観点から若年者等を期間の定めのない労働契約の対象として募集・採用する場合など、年齢制限が例外的に認められる。
  • ④募集・採用におけるその年齢制限の禁止は単なる努力義務にとどまり、事業主が年齢のみを理由に応募を制限しても法律上は何ら特に問題はない。
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正解 ④募集・採用におけるその年齢制限の禁止は単なる努力義務にとどまり、事業主が年齢のみを理由に応募を制限しても法律上は何ら特に問題はない。
解説
労働施策総合推進法第9条は、事業主に対し、労働者の募集及び採用における年齢にかかわりない均等な機会の付与を法律上の義務として課しています。努力義務ではなく、正当な理由のない年齢制限は同条違反となります。

他の選択肢が正しい理由
①年齢にかかわりない均等な機会の付与という原則を正しく説明しています。②③定年年齢を上限とする場合や、長期勤続によるキャリア形成を図る観点からの若年者募集など、法令が定める例外事由に該当する場合には年齢制限が認められます。
問54-8

職業安定法が定める職業紹介の定義に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①職業紹介とは、求人及び求職の申込みを受け、求人者と求職者との間における雇用関係の成立をあっせんすることをいう。
  • ②職業紹介には、労働者の募集や労働者供給も含まれ、これらは区別されずに常に同一の概念として扱われるとされる。
  • ③職業紹介事業を行うことができるのは公共職業安定所のみであり、民間事業者が職業紹介事業を行うことは一切認められていない。
  • ④職業紹介とは、事業主が自ら被用者を他の事業主のもとで働かせ、その労働に対する指揮命令を他の事業主に行わせることをいう。
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正解 ①職業紹介とは、求人及び求職の申込みを受け、求人者と求職者との間における雇用関係の成立をあっせんすることをいう。
解説
職業安定法第4条は、職業紹介を「求人及び求職の申込みを受け、求人者と求職者との間における雇用関係の成立をあっせんすること」と定義しています。労働者の募集(事業主が自ら又は他人に委託して労働者を勧誘すること)や労働者供給とは概念上区別されます。

他の選択肢が誤りの理由
②職業紹介、労働者の募集、労働者供給は職業安定法上それぞれ異なる概念として区別され、規制内容も異なります。③公共職業安定所(ハローワーク)のほか、許可を受けた民間の職業紹介事業者も職業紹介事業を行うことができます。④これは労働者供給ではなく、労働者派遣に関する説明に近いものであり、職業紹介の定義とは異なります。
問64-8

職業安定法が定める有料職業紹介事業に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

  • ①有料職業紹介事業を行おうとする者は、厚生労働大臣の許可を必ず事前に受けなければならないとされる。
  • ②有料職業紹介事業者は、原則として、求職者から手数料を徴収してはならないとされている。
  • ③港湾運送業務及び建設業務については、有料職業紹介事業の対象とすることが認められるとされている。
  • ④有料職業紹介事業の許可の有効期間は一定期間で区切られており、更新の手続を経る必要がある。
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正解 ③港湾運送業務及び建設業務については、有料職業紹介事業の対象とすることが認められるとされている。
解説
港湾運送業務及び建設業務については、労働者供給事業や労働者派遣事業と同様、有料職業紹介事業の対象とすることが原則として禁止されています。これらの業務は労働力需給調整に関する特別な規制が及ぶ分野です。

他の選択肢が正しい理由
①有料職業紹介事業を行うには厚生労働大臣の許可が必要という許可制の仕組みを正しく説明しています。②求職者からの手数料徴収の原則禁止(一部の職業を除く)を正しく説明しています。④有料職業紹介事業の許可には有効期間があり、更新が必要という仕組みを正しく説明しています。
問74-8

公共職業安定所(ハローワーク)に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①公共職業安定所は、求職者及び求人者から、職業紹介に関する手数料を徴収することができるとされている。
  • ②公共職業安定所は、国が設置する行政機関であり、無料で職業紹介や職業指導、雇用保険の給付等の業務を行う。
  • ③公共職業安定所が取り扱う求人は、正社員の求人に限られ、パートタイムなど短時間労働者の求人は取り扱わない。
  • ④公共職業安定所は、求職者の年齢や性別等を理由に、正当な理由なく職業紹介を拒否することが認められている。
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正解 ②公共職業安定所は、国が設置する行政機関であり、無料で職業紹介や職業指導、雇用保険の給付等の業務を行う。
解説
公共職業安定所(ハローワーク)は、国(厚生労働省)が全国に設置する行政機関であり、職業安定法及び雇用保険法等に基づき、無料の職業紹介、職業指導、雇用保険の給付その他雇用に関する総合的なサービスを提供しています。

他の選択肢が誤りの理由
①公共職業安定所は無料で職業紹介を行うことを原則としており、手数料を徴収することはありません。③公共職業安定所は正社員に限らず、パートタイムなど多様な求人を幅広く取り扱っています。④公共職業安定所は、性別や年齢等を理由とする不当な差別なく、求職者に職業紹介を行うことが求められます。
問84-8

職業安定法が定める労働者供給事業に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

  • ①何人も、労働組合等が許可を受けて無料の労働者供給事業を行う場合を除き、労働者供給事業を決して行ってはならないとされている。
  • ②労働者供給事業とは、供給契約に基づき労働者を他人の指揮命令下で労働に従事させることをいい、労働者派遣に該当するものは除かれる。
  • ③労働組合が自ら労働者供給事業を行う場合であっても、その事業については必ず全て無料で行わなければならないとされている。
  • ④労働者供給事業については、労働組合という立場にありさえすれば、厚生労働大臣の許可を受けなくても自由に行うことができるとされる。
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正解 ④労働者供給事業については、労働組合という立場にありさえすれば、厚生労働大臣の許可を受けなくても自由に行うことができるとされる。
解説
労働組合が労働者供給事業を行う場合であっても、あらかじめ厚生労働大臣の許可を受けることが必要です。許可なく労働者供給事業を行うことは、労働組合であっても認められません。

他の選択肢が正しい理由
①労働者供給事業は原則禁止であり、労働組合等が許可を受けて無料で行う場合に限り例外的に認められるという原則を正しく説明しています。②労働者供給事業と労働者派遣の関係(労働者派遣に該当するものは労働者供給から除かれる)を正しく説明しています。③労働組合による労働者供給事業は無料で行わなければならないという要件を正しく説明しています。
問94-8

職業安定法が定める労働条件の明示に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①求人者は、求職者に対し、従事すべき業務の内容、契約期間、就業場所、賃金、労働時間等の労働条件を明示しなければならないものとされている。
  • ②求人票に明示した労働条件は、その後の採用条件の確定過程で変更されることはなく、当初の内容が、そのまま労働契約の内容となるとされている。
  • ③労働条件の明示義務は、公共職業安定所を通じた求人の場合にのみ課され、民間の職業紹介事業者を通じた求人には課されないとされている。
  • ④労働条件の明示については口頭のみで行えば足りるものとされ、書面や電子メール等による明示までは求められていないとされている。
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正解 ①求人者は、求職者に対し、従事すべき業務の内容、契約期間、就業場所、賃金、労働時間等の労働条件を明示しなければならないものとされている。
解説
職業安定法第5条の3は、求人者に対し、求職者に従事すべき業務内容、契約期間、就業場所、賃金、労働時間等の労働条件を明示することを義務付けています。虚偽の条件を提示して求人を行うことも禁止されています。

他の選択肢が誤りの理由
②求人票の労働条件は当初の募集条件を示すものであり、その後の採用条件の確定等の過程で内容が変更されることがあり得ますが、その場合は変更内容を明示することが求められます。③労働条件の明示義務は、ハローワークを通じた求人に限らず、民間の職業紹介事業者や募集情報等提供事業を通じた求人にも課されます。④労働条件の明示は、原則として書面の交付又は求職者が希望した場合の電子メール等の方法により行うことが求められています。
問104-8

職業安定法が定める募集情報等提供事業に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

  • ①募集情報等提供事業とは、労働者の募集に関する情報を、労働者になろうとする者に提供する事業をいい、いわゆる求人情報サイトなどが該当し得る。
  • ②募集情報等提供事業を行う者は、その提供するあらゆる情報を常に正確かつ最新の内容に保ち続けるよう努めなければならないものとされている。
  • ③募集情報等提供事業は、求人者と求職者との間の雇用関係の成立をあっせんする行為であるから、職業紹介事業と全く同一の許可制の規制に服する。
  • ④募集情報等提供事業を行う者は、労働者になろうとする者の適切な職業選択に資するよう、必要な措置を常に講ずるよう努めなければならない。
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正解 ③募集情報等提供事業は、求人者と求職者との間の雇用関係の成立をあっせんする行為であるから、職業紹介事業と全く同一の許可制の規制に服する。
解説
募集情報等提供事業は、求人情報等を提供するにとどまり、雇用関係の成立を自らあっせんするものではない点で職業紹介事業とは性質が異なります。届出制の対象となる場合はありますが、職業紹介事業と全く同一の許可制の規制に服するわけではありません。

他の選択肢が正しい理由
①募集情報等提供事業の定義とその具体例(求人情報サイト等)を正しく説明しています。②③募集情報等提供事業者の情報の正確性確保や適切な職業選択に資するための措置に関する努力義務を正しく説明しています。

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