2026年版・4-3

最低賃金法・賃金支払確保法の一問一答

社会保険労務士(社労士)「労務管理その他の労働に関する一般常識」から、最低賃金法・賃金支払確保法に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

この分野の演習

全10問/解説つき・基本無料

アプリ形式で解く(全950問) 労務管理その他の労働に関する一般常識の要点解説を読む
問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問14-3

最低賃金法が定める地域別最低賃金と特定最低賃金の関係に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①地域別最低賃金は、産業や職種を問わず、都道府県ごとにすべての労働者に適用される最低限度の賃金である。
  • ②特定最低賃金は、地域別最低賃金よりも金額が低く定められるのが原則であり、下回ることも認められている。
  • ③特定最低賃金が適用される労働者については、地域別最低賃金の適用は当然に一切排除されるものとされている。
  • ④地域別最低賃金は、各都道府県の産業別労働組合が独自に決定するものとされ、行政機関の関与は一切要しない。
答えと解説を見る
正解 ①地域別最低賃金は、産業や職種を問わず、都道府県ごとにすべての労働者に適用される最低限度の賃金である。
解説
地域別最低賃金は、産業や職種にかかわりなく、都道府県内の事業場で働くすべての労働者とその使用者に適用される賃金の最低限度です。これに対し特定最低賃金は、特定の産業について、地域別最低賃金より金額の高い最低賃金を設定する必要がある場合に、関係労使の申出に基づいて設定されるものです。

他の選択肢が誤りの理由
②特定最低賃金は地域別最低賃金よりも高い金額水準で設定されるものであり、下回ることは想定されていません。③特定最低賃金の適用がある場合でも、地域別最低賃金の適用が排除されるわけではなく、両方のうち高い方の額以上の賃金を支払う必要があります。④最低賃金の決定には最低賃金審議会の調査審議など行政手続を経る必要があり、労働組合が独自に決定するものではありません。
問24-3

最低賃金法第4条が定める最低賃金の効力に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

  • ①使用者は、最低賃金の適用を受けるすべての労働者に対し、その最低賃金額以上の賃金を必ず支払わなければならない。
  • ②使用者と労働者が最低賃金額を下回る賃金を合意していた場合、その労働契約全体が無効となり、賃金請求権自体も消滅する。
  • ③最低賃金額に達しない賃金を定める労働契約については、その定めた部分について実際に無効となるものとされる。
  • ④最低賃金額に達しない賃金を定める労働契約のうち無効となった部分は、最低賃金と同様の定めをしたものと必ずみなされる。
答えと解説を見る
正解 ②使用者と労働者が最低賃金額を下回る賃金を合意していた場合、その労働契約全体が無効となり、賃金請求権自体も消滅する。
解説
最低賃金法第4条第2項により、最低賃金額に達しない賃金を定める労働契約は、その部分についてのみ無効となり、無効となった部分は最低賃金と同様の定めをしたものとみなされます。無効となるのは契約の一部分であり、労働契約全体が無効となって賃金請求権自体が消滅するわけではありません。

他の選択肢が正しい理由
①最低賃金額以上の賃金支払義務を正しく説明しています。③④最低賃金額を下回る部分のみが無効となり、その部分は最低賃金額の定めをしたものとみなされるという効力を正しく説明しています。
問34-3

最低賃金法が定める最低賃金の減額の特例に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①最低賃金の減額の特例は、使用者が所轄労働基準監督署長に届け出さえすれば直ちに、当然に特段の許可を受けなくても適用されるとされる。
  • ②試の使用期間中の者については、いかなる場合であっても例外なく最低賃金の減額の特例の対象には一切当然ならないとされる。
  • ③精神又は身体の障害により著しく労働能力が低い者は、労働局長の許可があれば最低賃金額を減額した額を支払うことができるとされている。
  • ④最低賃金の減額の特例の対象となるのは正社員のみとされており、全てのパートタイム労働者は通常一律に対象外とされている。
答えと解説を見る
正解 ③精神又は身体の障害により著しく労働能力が低い者は、労働局長の許可があれば最低賃金額を減額した額を支払うことができるとされている。
解説
最低賃金法第7条は、精神又は身体の障害により著しく労働能力の低い者、試の使用期間中の者、基礎的な技能等を内容とする認定職業訓練を受ける者、軽易な業務に従事する者、断続的労働に従事する者について、使用者が都道府県労働局長の許可を受けたときは、最低賃金額の減額を認めています。許可なく減額することはできません。

他の選択肢が誤りの理由
①減額特例の適用には都道府県労働局長の許可が必要であり、届出のみでは足りません。②試の使用期間中の者も減額特例の対象となり得ます。④減額特例は雇用形態を問わず、要件に該当すれば適用され得るものであり、正社員のみに限られません。
問44-3

最低賃金額と比較する際に算入する賃金の範囲に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

  • ①毎月支払われる通常の賃金であっても、精皆勤手当、通勤手当及び家族手当は最低賃金額との比較には一切算入されない。
  • ②時間外労働、休日労働及び深夜労働に対して支払われる各種の割増賃金は、いずれも最低賃金額との比較に算入されない。
  • ③臨時に支払われる賃金及び賞与等1か月を超える期間ごとに支払われる賃金は、いずれも最低賃金額との比較には算入されない。
  • ④基本給や職務手当など、所定労働時間の労働に対して支払われる通常の賃金はすべて、最低賃金額との比較には算入されない。
答えと解説を見る
正解 ④基本給や職務手当など、所定労働時間の労働に対して支払われる通常の賃金はすべて、最低賃金額との比較には算入されない。
解説
最低賃金額と比較する賃金は、毎月支払われる基本的な賃金(基本給や職務に応じて支払われる手当など)が対象であり、これらは算入の対象となります。算入されないのはあくまで精皆勤手当・通勤手当・家族手当、割増賃金、賞与等の臨時の賃金といった限定的な項目です。

他の選択肢が正しい理由
①精皆勤手当、通勤手当及び家族手当は、最低賃金法施行規則により算入対象から除外されています。②時間外・休日・深夜の割増賃金も算入対象から除外されます。③賞与など1か月を超える期間ごとに支払われる賃金も算入対象から除外されます。
問54-3

最低賃金の決定方式に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①地域別最低賃金は、中央最低賃金審議会が示す目安を通常参考にして、地方最低賃金審議会が調査審議し、最終的に都道府県知事が決定する。
  • ②地域別最低賃金の決定に際しては、労働者の生計費、賃金及び通常の事業の賃金支払能力の3要素を考慮しなければならないとされている。
  • ③最低賃金の決定には労働者代表や使用者代表が一切全く関与することはなく、行政機関のみの判断だけで全て決定されるとされる。
  • ④特定最低賃金は、国が一方的に必要と自ら判断した産業について、労使の申出を全く一切経ずに決定することができるとされる。
答えと解説を見る
正解 ②地域別最低賃金の決定に際しては、労働者の生計費、賃金及び通常の事業の賃金支払能力の3要素を考慮しなければならないとされている。
解説
最低賃金法第9条第2項は、地域別最低賃金は、地域における労働者の生計費及び賃金並びに通常の事業の賃金支払能力を考慮して定めなければならないと規定しています。生計費を考慮するに当たっては、生活保護に係る施策との整合性にも配慮するものとされています。

他の選択肢が誤りの理由
①最低賃金の決定(決定そのもの)を行うのは都道府県労働局長であり、都道府県知事ではありません。③地方最低賃金審議会は公益委員・労働者委員・使用者委員の三者構成であり、労使双方の代表が調査審議に関与します。④特定最低賃金は関係労使の申出があった場合に設定手続が開始されるものであり、労使の申出を経ずに国が一方的に決定するものではありません。
問64-3

派遣労働者に適用される最低賃金に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

  • ①派遣労働者の最低賃金は、派遣元の所在地域の最低賃金ではなく、派遣先事業場の所在地域の最低賃金が適用される。
  • ②派遣労働者に特定最低賃金が適用される場合は、派遣先の事業が当該最低賃金の対象事業に該当するかにより判断される。
  • ③派遣労働者には、派遣元事業主の所在地の最低賃金と派遣先事業場の所在地の最低賃金のいずれか低い方が適用される。
  • ④派遣労働者に対する賃金の支払は、雇用契約の相手方である派遣元の事業主のみが行う義務を負うものとされている。
答えと解説を見る
正解 ③派遣労働者には、派遣元事業主の所在地の最低賃金と派遣先事業場の所在地の最低賃金のいずれか低い方が適用される。
解説
労働者派遣法の特例により、派遣労働者の最低賃金は、派遣元事業主の所在地ではなく、派遣先の事業場の所在地の最低賃金(地域別・特定最低賃金とも)が適用されます。低い方が適用されるのではなく、派遣先基準に一本化されている点がポイントです。

他の選択肢が正しい理由
①派遣先の事業場所在地の最低賃金が適用されるという原則を正しく説明しています。②特定最低賃金の適用の有無は派遣先の事業の性質によって判断されます。④派遣労働者の賃金の支払義務者は雇用主である派遣元事業主です(適用される最低賃金の基準地とは別の論点です)。
問74-3

賃金の支払の確保等に関する法律が定める未払賃金の立替払制度に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①立替払の対象となる未払賃金には、退職手当だけでなく、常に賞与などあらゆる臨時に支払われる賃金も原則としてその全額が含まれるものと定められている。
  • ②立替払を受けるための申請には全く特段の期間の制限がなく、退職した後であれば誰であってもいつでも自由に請求することができるとされている。
  • ③立替払については、事業主が倒産していない場合であっても、賃金が未払いでありさえすれば自由にいつでも利用することができるものとされている。
  • ④立替払は独立行政法人労働者健康安全機構が実施し、事業主の倒産により賃金を受けられないまま退職した労働者の未払賃金を一部立て替えるとされている。
答えと解説を見る
正解 ④立替払は独立行政法人労働者健康安全機構が実施し、事業主の倒産により賃金を受けられないまま退職した労働者の未払賃金を一部立て替えるとされている。
解説
未払賃金の立替払制度は、事業主が倒産し賃金の支払を受けられないまま退職した労働者の生活の安定を図るため、独立行政法人労働者健康安全機構が未払賃金の一部(原則8割、年齢に応じた上限あり)を事業主に代わって立て替えて支払う制度です。

他の選択肢が誤りの理由
①立替払の対象は定期給与と退職手当に限られ、賞与など臨時に支払われる賃金は対象外です。②立替払の請求は、原則として倒産等があったことを知った日の翌日から2年以内に行う必要があり、期間の制限がないわけではありません。③立替払は事業主の倒産(法律上の倒産又は事実上の倒産の認定)があった場合に限られる制度であり、単に賃金が未払いというだけでは利用できません。
問84-3

未払賃金立替払制度の対象となる賃金債権に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

  • ①立替払の対象については、賞与その他1か月を超える期間ごとに支払われる賃金であっても、その種類を問わず常に全て含まれる。
  • ②立替払の対象となる賃金は、退職日のちょうど6か月前から立替払請求日の前日までに支払期日が到来した定期賃金と退職手当である。
  • ③立替払の対象となる未払賃金額について、その総額が2万円に満たない場合、立替払は一切全く行われないとされている。
  • ④立替払によって支払われる額は、未払賃金の全額ではなく、その一部(年齢区分に応じた上限内で原則8割)にとどまる。
答えと解説を見る
正解 ①立替払の対象については、賞与その他1か月を超える期間ごとに支払われる賃金であっても、その種類を問わず常に全て含まれる。
解説
未払賃金立替払制度の対象となる賃金は、定期給与(月ごとなど1か月以内の期間ごとに支払われる賃金)と退職手当に限られており、賞与その他1か月を超える期間ごとに支払われる賃金は対象に含まれません。

他の選択肢が正しい理由
②対象期間(退職日の6か月前から立替払請求日の前日まで)を正しく説明しています。③未払賃金の総額が2万円未満の場合は立替払が行われないという少額除外の仕組みを正しく説明しています。④立替払される額は未払賃金の全額ではなく、労働者の退職時の年齢に応じた上限額の範囲内で、原則としてその8割相当額です。
問94-3

賃金の支払の確保等に関する法律が定める退職手当の保全措置に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①退職手当の保全措置は、常時10人以上の労働者を使用するすべての事業主に対してのみ一律に常に必ず義務付けられているものと定められている。
  • ②事業主は、労働契約、労働協約又は就業規則で定められた退職手当の支払に備え、その保全措置を講ずるよう努めなければならないとされている。
  • ③退職手当の保全措置を講じなかった場合には、当該事業主には必ず常に罰則として懲役又は罰金が科されるものと明確に定められている。
  • ④退職手当の保全措置の対象となるのは、就業規則に退職手当の定めがある場合に限られ、労働協約による定めは対象とならないとされる。
答えと解説を見る
正解 ②事業主は、労働契約、労働協約又は就業規則で定められた退職手当の支払に備え、その保全措置を講ずるよう努めなければならないとされている。
解説
賃金の支払の確保等に関する法律第5条は、事業主に対し、労働契約、労働協約又は就業規則で定められた退職手当の支払に備えて、その保全措置を講ずるよう努めることを求めています。これは倒産時に退職手当が支払われないリスクに備えるための努力義務です。

他の選択肢が誤りの理由
①退職手当の保全措置の努力義務は事業主の規模による限定なく広く求められるものです。③保全措置の努力義務規定自体には、講じなかったことそのものに対する罰則はありません。④退職手当保全措置の対象は就業規則による定めに限られず、労働契約や労働協約による定めも含まれます。
問104-3

最低賃金法の罰則に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

  • ①使用者が地域別最低賃金額以上の賃金を支払わなかった場合には、最低賃金法自体に基づく罰則の対象となり得るとされる。
  • ②使用者が特定最低賃金額以上支払わなかった場合、最低賃金法上の罰則でなく労基法24条違反として同法の罰則が適用される。
  • ③最低賃金の減額の特例の許可を受けずにその最低賃金額を下回る賃金を支払った場合であっても、罰則の対象とはならない。
  • ④使用者は、最低賃金の対象となる労働者に周知させなければならない事項を周知しなかった場合、罰則の対象となり得る。
答えと解説を見る
正解 ③最低賃金の減額の特例の許可を受けずにその最低賃金額を下回る賃金を支払った場合であっても、罰則の対象とはならない。
解説
減額の特例の許可を受けずに最低賃金額を下回る賃金しか支払わなかった場合は、通常どおり最低賃金額以上の賃金支払義務に違反したことになり、罰則の対象となり得ます。許可を受けていないのに減額が正当化されることはありません。

他の選択肢が正しい理由
①地域別最低賃金額未満の賃金支払は最低賃金法自体の罰則(50万円以下の罰金)の対象となり得ます。②特定最低賃金額未満の賃金支払は、最低賃金法上の罰則ではなく労働基準法第24条違反として労働基準法の罰則が適用される点に特色があります。④最低賃金の内容の周知義務違反も最低賃金法上の罰則の対象となり得ます。

社会保険労務士(社労士)の対策問題(全950問)に戻る

※本ページはアクセス解析のためCookieを利用し、その情報を外部(Google)へ送信しています。

※本ページの問題・解説は、生成AI(人工知能)を活用して作成しています。