2026年版・4-11

公益通報者保護法の一問一答

社会保険労務士(社労士)「労務管理その他の労働に関する一般常識」から、公益通報者保護法に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問14-11

公益通報者保護法における「公益通報者」となり得る者の範囲に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

  • ①正社員に限らず、パートや派遣労働者も労働基準法第9条の労働者に当たれば公益通報者となり得る。
  • ②国家公務員や地方公務員も、同法第9条の労働者に準ずる者として公益通報者の範囲に含まれる。
  • ③株式会社の取締役などの役員は、2022年6月施行の改正により新たに公益通報者の範囲に加えられた。
  • ④退職者は、退職後の期間を問わず、在職中に知った通報対象事実についても公益通報者となり得る。
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正解 ④退職者は、退職後の期間を問わず、在職中に知った通報対象事実についても公益通報者となり得る。
解説
2022年6月施行の改正公益通報者保護法により、退職者も新たに公益通報者の範囲に加えられましたが、保護の対象となるのは通報の日前1年以内に退職した者(元派遣労働者を含む)に限られます。退職後、何年経過していても無制限に保護が及ぶわけではなく、期間による制約がある点が重要です。

他の選択肢が正しい理由
①は労働基準法第9条の労働者の範囲について、正社員に限らずパートタイム労働者や派遣労働者も含まれることを正しく説明しています。②は国家公務員・地方公務員も同法第9条の労働者に準ずる者として公益通報者の範囲に含まれることを正しく説明しています。③は2022年6月施行の改正により役員が新たに公益通報者の範囲に加えられたことを正しく説明しています。
問24-11

公益通報者保護法における「通報対象事実」の説明として、正しいものはどれか。

  • ①対象法律に規定される犯罪行為の事実に加え、最終的に過料の対象となる行為の事実も含まれる。
  • ②労働者が単に不満を抱く社内ルール違反であれば、対象法律に規定がなくても広く含まれる。
  • ③通報対象事実に当たるかどうかは、事業者が独自に定めた就業規則の基準のみによって判断される。
  • ④通報対象事実は刑法に規定する罪に限られ、業法などの行政法規に規定する罪は含まれない。
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正解 ①対象法律に規定される犯罪行為の事実に加え、最終的に過料の対象となる行為の事実も含まれる。
解説
「通報対象事実」とは、個人の生命・身体の保護や消費者利益の擁護など国民の利益にかかわる別表等の対象法律に規定された犯罪行為の事実をいい、2022年6月施行の改正により、その犯罪行為が最終的に過料の対象となる行為である場合も含まれるよう範囲が広げられました。対象法律に規定のない単なる社内規程違反や倫理違反は通報対象事実には当たりません。

他の選択肢が誤りの理由
②は対象法律に規定のない社内ルール違反まで広く含める点が誤りです。通報対象事実は対象法律に規定されたものに限定されます。③は判断基準を事業者が独自に定める就業規則に委ねている点が誤りです。通報対象事実に当たるかは法律の規定によって客観的に定まります。④は対象法律を刑法に限定している点が誤りです。食品衛生法や金融商品取引法など多数の行政法規も対象法律に含まれます。
問34-11

公益通報者保護法上の公益通報および事業者内部への通報(いわゆる1号通報)の保護要件に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①公益通報に該当するためには、通報の動機が事業者の不祥事を糾弾する正義感に基づくものでなければならない。
  • ②事業者内部への通報(1号通報)は、通報対象事実が生じ、又は生じようとしていると思料すれば足りる。
  • ③公益通報に該当するためには、通報者自身が通報対象事実によって直接の被害を受けていることが必要である。
  • ④他人に損害を加える目的で行った通報であっても、その内容さえ真実であれば公益通報に該当する。
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正解 ②事業者内部への通報(1号通報)は、通報対象事実が生じ、又は生じようとしていると思料すれば足りる。
解説
1号通報である事業者内部への通報は、行政機関や外部への通報に比べて事業者の自浄作用による是正が期待しやすいことから、保護要件が最も緩やかに設定されており、通報対象事実が生じ、又はまさに生じようとしていると通報者が思料していれば足ります。証拠等に基づき「信ずるに足りる相当の理由」(真実相当性)があることまでは求められません。

他の選択肢が誤りの理由
①は公益通報の目的要件を「正義感に基づくものでなければならない」という積極的な要件として説明している点が誤りです。実際に求められるのは「不正の目的でないこと」という消極的な要件にとどまります。③は通報者自身が直接の被害を受けていることを要件とする点が誤りです。公益通報は自らが被害者であることを前提としていません。④は他人に損害を加える目的による通報でも真実であれば公益通報に当たるとする点が誤りです。内容が真実であっても、不正の目的で行われた通報は公益通報に該当しません。
問44-11

公益通報者保護法における行政機関への通報(いわゆる2号通報)の保護要件に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

  • ①2号通報が保護されるには、通報対象事実が生じ、又は生じようとしていると信ずるに足りる相当の理由が必要である。
  • ②氏名や通報対象事実の内容を記載した書面を提出した場合、真実相当性がなくても保護される特例がある。
  • ③2号通報は、口頭で行う場合であっても常に書面提出と同一の保護要件が適用され、真実相当性は一切不要である。
  • ④通報先となる行政機関は、当該通報対象事実について処分等をする権限を有する機関でなければならない。
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正解 ③2号通報は、口頭で行う場合であっても常に書面提出と同一の保護要件が適用され、真実相当性は一切不要である。
解説
行政機関への通報(2号通報)が保護されるには、原則として通報対象事実が生じ、又はまさに生じようとしていると信ずるに足りる相当の理由(真実相当性)が必要です。氏名や通報対象事実の内容などを記載した書面を提出した場合に限り、真実相当性の要件を満たさなくても保護される特例が認められているのであって、口頭による通報にこの特例が及ぶわけではありません。

他の選択肢が正しい理由
①は2号通報の原則的な保護要件である真実相当性について正しく説明しています。②は書面提出時の特例について正しく説明しています。④は行政機関への通報先が当該事実について処分等の権限を有する機関に限られることを正しく説明しています。
問54-11

公益通報者保護法における報道機関や消費者団体などその他外部への通報(いわゆる3号通報)が保護されるための要件に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①3号通報は、通報対象事実が生じたと信ずるに足りる相当の理由さえあれば、他に条件を満たさなくても保護される。
  • ②3号通報が保護されるのは、あらかじめ内部通報と行政機関への通報を両方とも行った場合に限られる。
  • ③3号通報は、通報者本人の判断で内部通報より外部通報の方が望ましいと考えた場合に、常に保護の対象となる。
  • ④内部通報で不利益な取扱いを受けると信ずるに足りる相当の理由がある場合は、3号通報の要件の一つを満たす。
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正解 ④内部通報で不利益な取扱いを受けると信ずるに足りる相当の理由がある場合は、3号通報の要件の一つを満たす。
解説
3号通報が保護されるには、真実相当性に加えて、内部通報や行政機関への通報では解雇その他不利益な取扱いを受けるおそれがあると信じるに足りる相当の理由があることや、証拠隠滅のおそれがあること、事業者から通報をしないよう求められたことなど、いずれかの特定の事由に該当する必要があります。これは、まず組織内部や行政による是正を優先させ、外部通報は一定の事情がある場合の手段と位置付ける段階的な仕組みによるものです。

他の選択肢が誤りの理由
①は真実相当性のみで足りるとする点が誤りです。3号通報にはこれに加えて特定の事由への該当が必要です。②は内部通報と行政機関への通報の両方を事前に行うことを一律に要求する点が誤りです。そのような要件は定められていません。③は通報者本人の主観的な選好だけで保護されるとする点が誤りです。法定の特定の事由に該当することが必要です。
問64-11

2022年6月施行の改正公益通報者保護法が事業者に課す内部公益通報対応体制の整備に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①常時使用する労働者数が300人を超える事業者は、従事者を定め、必要な体制を整備する法的義務を負う。
  • ②常時使用する労働者の数にかかわらず、全ての事業者に体制整備が全く同一の法的義務として一律に課されている。
  • ③常時使用する労働者の数が300人を超える事業者であっても、体制整備は依然として努力義務にとどまる。
  • ④体制整備の義務を負うのは上場企業のみに限られ、非上場企業は労働者数を問わず対象外とされている。
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正解 ①常時使用する労働者数が300人を超える事業者は、従事者を定め、必要な体制を整備する法的義務を負う。
解説
2022年6月施行の改正公益通報者保護法により、常時使用する労働者の数が300人を超える事業者には、公益通報対応業務従事者を定めることと、内部公益通報に適切に対応するために必要な体制を整備することが法的義務として課されました。常時使用する労働者の数が300人以下の事業者については、これらは努力義務にとどまります。

他の選択肢が誤りの理由
②は労働者数にかかわらず一律に同一の法的義務を課すとする点が誤りです。義務の程度は常時使用する労働者数によって異なります。③は300人を超える事業者についても努力義務にとどまるとする点が誤りです。300人を超える事業者には法的義務が課されます。④は義務の対象を上場企業に限定する点が誤りです。義務の有無は上場・非上場ではなく常時使用する労働者数によって決まります。
問74-11

公益通報者保護法に基づく事業者の内部公益通報対応体制に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

  • ①事業者がとるべき具体的な措置の内容を定めた指針は、内閣総理大臣(消費者庁)によって策定され、公表されている。
  • ②従事者の指定は事業者の任意の判断のみに委ねられており、300人を超える事業者も指定しないことが認められる。
  • ③体制整備の努力義務を負う300人以下の事業者も、指針を参考にしながら体制整備に取り組むことが期待されている。
  • ④常時使用する労働者数が300人を超える事業者が体制整備を怠れば、行政による助言・指導等の対象となり得る。
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正解 ②従事者の指定は事業者の任意の判断のみに委ねられており、300人を超える事業者も指定しないことが認められる。
解説
常時使用する労働者の数が300人を超える事業者は、公益通報対応業務従事者を定めることが法律上の義務であり、任意に指定を見送ることは認められません。従事者を定めない場合、行政による助言・指導等の対象となり得ます。300人以下の事業者については努力義務にとどまるものの、300人を超える事業者との違いを混同してはいけません。

他の選択肢が正しい理由
①は事業者がとるべき措置の指針を内閣総理大臣(消費者庁)が策定していることを正しく説明しています。③は努力義務を負う300人以下の事業者にも指針が参考として示されていることを正しく説明しています。④は正当な理由なく体制整備を怠った事業者が行政による助言・指導・勧告等の対象となり得ることを正しく説明しています。
問84-11

公益通報対応業務従事者の守秘義務とその違反に対する罰則に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①従事者の守秘義務は在任中に限られ、従事者でなくなった後に情報を漏らしても義務違反に問われない。
  • ②従事者が正当な理由なく通報者を特定させる情報を漏らしても、事業者への損害賠償責任のみで刑事罰は科されない。
  • ③従事者が正当な理由なく通報者を特定させる情報を漏らせば、30万円以下の罰金という刑事罰の対象となる。
  • ④従事者の守秘義務は、常時使用する労働者の数が300人を超える事業者にのみ限って法律上の義務となる。
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正解 ③従事者が正当な理由なく通報者を特定させる情報を漏らせば、30万円以下の罰金という刑事罰の対象となる。
解説
公益通報対応業務従事者およびこれであった者は、正当な理由がなく、その業務に関して知り得た事項であって公益通報者を特定させるものを他に漏らしてはならない義務を負っており、これに違反した場合は30万円以下の罰金という刑事罰の対象となります。これは公益通報者保護法の中で個人に直接科される数少ない刑事罰規定であり、通報者の匿名性を実効的に確保する趣旨によるものです。

他の選択肢が誤りの理由
①は守秘義務が在任中に限られるとする点が誤りです。従事者でなくなった後も同様に守秘義務を負います。②は刑事罰が科されないとする点が誤りです。事業者に対する損害賠償責任にとどまらず、従事者本人に刑事罰が科され得ます。④は守秘義務の適用対象を300人を超える事業者に限定する点が誤りです。従事者に指定された以上、事業者の労働者数にかかわらず守秘義務を負います。
問94-11

公益通報者保護法における公益通報をした労働者の保護に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

  • ①保護要件を満たす公益通報をしたことを理由とする解雇は、事業者に対して30万円以下の罰金という刑事罰が科される。
  • ②保護要件を満たす公益通報をしたことを理由としてなされた解雇は、本法の規定により民事上当然に無効となる。
  • ③事業者は、保護要件を満たす公益通報を理由に、労働者を降格・減給するなど不利益な取扱いをしてはならない。
  • ④保護要件を満たす公益通報をした派遣労働者について、派遣先が労働者派遣契約を解除した場合、その解除は無効となる。
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正解 ①保護要件を満たす公益通報をしたことを理由とする解雇は、事業者に対して30万円以下の罰金という刑事罰が科される。
解説
保護要件を満たす公益通報をしたことを理由とする解雇は民事上無効となりますが、現行法上、解雇という行為自体に対して事業者に刑事罰が科される規定は設けられていません。30万円以下の罰金は、公益通報対応業務従事者が守秘義務に違反した場合に科されるものであり、報復的な解雇そのものに対する罰則とは別の規定です。

他の選択肢が正しい理由
②は公益通報を理由とする解雇が民事上無効となることを正しく説明しています。③は公益通報を理由とする降格・減給その他の不利益な取扱いが禁止されていることを正しく説明しています。④は公益通報をした派遣労働者について、派遣先による労働者派遣契約の解除が無効となることを正しく説明しています。
問104-11

公益通報者保護法における役員(取締役など)の公益通報に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①役員が公益通報をしたことを理由に解任された場合、労働者の解雇無効の規定がそのまま準用され、解任自体が当然に無効となる。
  • ②役員は、行政機関や外部への通報であっても、労働者と全く同じ保護要件のみで保護され、事前の社内是正の努力は一切求められない。
  • ③役員は、公益通報者保護法上の公益通報者の主体には含まれておらず、通報をしても同法による保護を全く受けられない。
  • ④役員が公益通報を理由に解任された場合、解任自体は有効なままでも、その解任による損害の賠償を事業者に請求できる。
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正解 ④役員が公益通報を理由に解任された場合、解任自体は有効なままでも、その解任による損害の賠償を事業者に請求できる。
解説
労働者の解雇が民事上無効とされるのに対し、役員の解任は会社法上の手続に基づく限り有効なままとされ、その代わりに公益通報をしたことを理由とする解任によって生じた損害について、事業者に賠償を請求できるという形で保護が図られています。労働者と役員とでは保護の仕組みが異なる点に注意が必要です。

他の選択肢が誤りの理由
①は労働者の解雇無効の規定がそのまま役員の解任に準用され、解任自体が当然に無効になるとする点が誤りです。役員の解任は有効なまま、損害賠償請求という形で保護されます。②は役員が行政機関や外部へ通報する場合に事前の社内是正の努力が一切不要とする点が誤りです。役員には、まず取締役等としての権限を用いた社内での是正の努力を尽くしたことが求められる場合があります。③は役員が公益通報者の主体に含まれないとする点が誤りです。2022年6月施行の改正により役員も公益通報者の範囲に含まれています。

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※本ページの問題・解説は、生成AI(人工知能)を活用して作成しています。