2026年版・3-9

労働保険徴収法(一元適用・二元適用と料率)の一問一答

社会保険労務士(社労士)「雇用保険法」から、労働保険徴収法(一元適用・二元適用と料率)に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問13-9

労働保険の一元適用事業と二元適用事業の違いに関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①一元適用事業は労災保険と雇用保険の保険料を一体で申告・納付するが、二元適用事業は両保険の保険料を別々に申告・納付する。
  • ②一元適用事業は労災保険にのみ加入する事業を指し、二元適用事業は雇用保険にのみ加入する事業のことを意味する。
  • ③一元適用事業は国が直接運営する事業のみを指すものであり、二元適用事業はそれ以外の民間の事業のみを指す区分である。
  • ④一元適用事業と二元適用事業の違いは、常にその事業で実際に使用する労働者数が100人以上か未満かのみによって区分される。
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正解 ①一元適用事業は労災保険と雇用保険の保険料を一体で申告・納付するが、二元適用事業は両保険の保険料を別々に申告・納付する。
解説
一元適用事業は、労災保険と雇用保険の適用や保険料の申告・納付等の事務をまとめて一体的に処理する事業です。これに対し二元適用事業は、事業の実態上、労災保険と雇用保険の適用対象や保険料算定の基礎が異なることが多いため、両保険の事務を別々に処理します。

他の選択肢が誤りの理由
②は誤りです。二元適用事業も労災保険・雇用保険の両方が適用され、事務処理が別になるだけです。③は誤りです。国営か民間かによる区分ではありません。④は誤りです。労働者数のみによって区分されるものではありません。
問23-9

労働保険徴収法上、二元適用事業として扱われる事業に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①小売業やサービス業など、一般の事業に該当するものはすべて二元適用事業として扱われる。
  • ②建設の事業や農林水産の事業、都道府県及び市町村が行う事業などが、二元適用事業として扱われる。
  • ③情報通信業や金融業など、いわゆるオフィスワーク中心の事業はすべて二元適用事業として扱われる。
  • ④従業員が10人未満の小規模な事業はすべて、業種を問わず二元適用事業として扱われる。
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正解 ②建設の事業や農林水産の事業、都道府県及び市町村が行う事業などが、二元適用事業として扱われる。
解説
二元適用事業に該当するのは、都道府県及び市町村等が行う事業、都道府県等に準ずるものが行う事業、六大港湾における港湾運送の事業、農林水産の事業、建設の事業です。これらは労災保険と雇用保険とで適用対象や保険関係の実態が異なることから、事務を分けて処理します。

他の選択肢が誤りの理由
①は誤りです。一般の事業(小売業・サービス業等)はむしろ一元適用事業の典型例です。③は誤りです。オフィスワーク中心の事業も通常は一元適用事業です。④は誤りです。従業員数のみによる区分ではありません。
問33-9

一元適用事業における一般保険料の算定方法に関する記述として、誤っているものはどれか。

  • ①この点について、一般保険料は、原則として賃金総額に一般保険料率を乗じて算定されると定められている。
  • ②この点について、一般保険料率は、労災保険率と雇用保険率を合計した率であるとされているものである。
  • ③法律上、一般保険料は、賃金総額にかかわらず、労働者数のみに保険料率を乗じて算定されるとされている。
  • ④一般保険料の算定方法は、労災保険と雇用保険の事務を一体的に処理する一元適用事業でのみ用いられるとされる。
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正解 ③法律上、一般保険料は、賃金総額にかかわらず、労働者数のみに保険料率を乗じて算定されるとされている。
解説
一般保険料は労働者数のみを基礎に算定されるのではなく、賃金総額に一般保険料率を乗じて算定されます。賃金額の多寡が保険料額に直接反映される仕組みです。

他の選択肢が正しい理由
①は一般保険料の算定方法として正しい内容です。②は一般保険料率の構成を正しく説明しています。④は一般保険料の算定方法が一元適用事業で用いられることを正しく説明しています。
問43-9

建設の事業における労災保険に係る保険料の算定・負担に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①建設の事業では、下請事業者がそれぞれ自社の労働者分の労災保険料を個々の責任において必ず納付する仕組みが原則である。
  • ②建設の事業では、労災保険と雇用保険のいずれについても、必ず元請事業者のみがすべての保険料を一括して負担する。
  • ③建設の事業では、雇用保険についてのみ、元請事業者が下請事業者の分もすべてまとめて、一括してのみ負担する。
  • ④建設の事業では、労災保険は元請事業者が請負全体を包括して負担するが、雇用保険は元請・下請ごとに保険関係が成立する。
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正解 ④建設の事業では、労災保険は元請事業者が請負全体を包括して負担するが、雇用保険は元請・下請ごとに保険関係が成立する。
解説
建設の事業では、労災保険は元請事業者が数次の請負全体を1つの事業として包括的に保険料を負担するのに対し、雇用保険は元請・下請のそれぞれの事業主ごとに、自社が雇用する労働者について個別に保険関係が成立し、保険料を負担します。

他の選択肢が誤りの理由
①は誤りです。労災保険については下請事業者が個別に納付するのではなく、元請事業者が包括して負担します。②は誤りです。雇用保険は元請のみの一括負担ではなく、下請もそれぞれ負担します。③は誤りです。元請が一括負担するのは雇用保険ではなく労災保険であり、記述が逆になっています。
問53-9

労働保険料の年度更新に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①労働保険料の年度更新は、毎年6月1日から7月10日の間に、概算保険料の申告納付と前年度分確定保険料の精算をあわせ行う。
  • ②労働保険料の年度更新は、例年、毎年1月1日から1月31日までの間に限り毎回厳格に行われる特別な手続である。
  • ③労働保険料の年度更新は、その事業を廃止し清算を結了するときに限り、必ずその都度個別に行われる臨時の手続である。
  • ④労働保険料の年度更新は、必ず3年に1度だけまとめて、それまでの過去3年分の保険料をすべて全額精算するための手続である。
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正解 ①労働保険料の年度更新は、毎年6月1日から7月10日の間に、概算保険料の申告納付と前年度分確定保険料の精算をあわせ行う。
解説
労働保険の保険年度は4月1日から翌年3月31日までであり、事業主は毎年6月1日から7月10日までの間に、当年度の概算保険料の申告・納付とあわせて、前年度の確定保険料を精算する年度更新の手続を行います。

他の選択肢が誤りの理由
②は誤りです。時期が1月ではなく6月から7月です。③は誤りです。事業廃止時のみではなく、毎年度行う手続です。④は誤りです。3年に1度ではなく、毎年度行う手続です。
問63-9

労働保険の概算保険料の延納(分割納付)に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①延納は、いかなる事業においても、無制限に事業主の希望のみで無条件に何回でも自由に分割できる。
  • ②概算保険料が一定額以上である場合等の要件を満たすと、原則として3回を限度とする分割納付が認められる。
  • ③延納が認められるのは、概算保険料の額が著しく少額である場合に限られ、それ以外の場合は一切認められない。
  • ④延納の制度は労働保険料にはそもそも存在せず、事業主は常に全額を一括で納付しなければならない。
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正解 ②概算保険料が一定額以上である場合等の要件を満たすと、原則として3回を限度とする分割納付が認められる。
解説
概算保険料の額が一定額(継続事業では原則40万円等)以上である場合や、労働保険事務組合に事務を委託している場合等には、原則として3回を限度とする分割納付(延納)が認められます。

他の選択肢が誤りの理由
①は誤りです。無条件に何回でも分割できるわけではなく、回数には上限があります。③は誤りです。少額である場合に限られるというのは事実と逆で、一定額以上の場合等に認められます。④は誤りです。延納の制度は存在します。
問73-9

労働保険番号に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①一元適用事業、二元適用事業を問わず、すべての事業について労働保険番号は例外なく1つのみ付与される仕組みである。
  • ②労働保険番号は、労働者一人一人に固有の番号として個別に付与されるものであり、事業ごとには決して付与されるものではない。
  • ③一元適用事業では労働保険番号は原則1つだが、二元適用事業では労災保険用と雇用保険用の2つの労働保険番号が付与される。
  • ④労働保険番号は、事業主が自由に選んだ任意の番号をそのまま用いることができ、行政庁による付番は一切行われない。
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正解 ③一元適用事業では労働保険番号は原則1つだが、二元適用事業では労災保険用と雇用保険用の2つの労働保険番号が付与される。
解説
一元適用事業は労災保険と雇用保険の事務を一体で処理するため労働保険番号は原則1つですが、二元適用事業は両保険の事務を別々に処理するため、労災保険用・雇用保険用のそれぞれについて労働保険番号が付与され、合計2つとなります。

他の選択肢が誤りの理由
①は誤りです。二元適用事業では2つになるため、すべて1つのみとはいえません。②は誤りです。労働保険番号は労働者個人ごとではなく事業ごとに付与されます。④は誤りです。労働保険番号は行政庁が付番するものであり、事業主が任意に選べるものではありません。
問83-9

労働保険料の算定基礎となる「賃金総額」の考え方に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①賃金総額には、基本給のみが含まれるものとされ、諸手当や賞与はいかなる名目であっても一切含まれない。
  • ②賃金総額には、事業主が任意で福利厚生として支給する慶弔見舞金も、その性質を問わず常にすべて含まれる。
  • ③賃金総額は、その事業で使用する労働者の人数に関係なく、事業全体で定額として厳にあらかじめ法律に定められている。
  • ④賃金総額とは、事業主がその事業に使用するすべての労働者に対し支払う賃金の総額であり、諸手当や賞与等を広く含む。
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正解 ④賃金総額とは、事業主がその事業に使用するすべての労働者に対し支払う賃金の総額であり、諸手当や賞与等を広く含む。
解説
賃金総額は、労働の対償として事業主が労働者に支払うすべてのものを広く含む概念であり、基本給だけでなく、諸手当や賞与なども含まれます。

他の選択肢が誤りの理由
①は誤りです。基本給のみに限定されず、諸手当・賞与等も含まれます。②は誤りです。慶弔見舞金は一般に労働の対償とはいえない恩恵的な給付とされ、性質によっては賃金総額に含まれないため、「性質を問わず常に含まれる」とはいえません。③は誤りです。あらかじめ定額として法律に定められているのではなく、実際に支払われた賃金の額に基づいて算定されます。
問93-9

労災保険率の設定方法に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①労災保険率は、事業の種類(業種)ごとの災害発生の危険度等に応じて、業種ごとに異なる率が定められている。
  • ②労災保険率は、すべての事業について業種や事業規模の違いを区別せず、一律の率のみが定められている。
  • ③労災保険率は、各事業主が過去の労災事故の有無にかかわらず、その都度、全く任意に自由に選択できる仕組みである。
  • ④労災保険率は、雇用保険率とあらゆる場合において完全に同じ数値になるよう法律の規定で定められている。
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正解 ①労災保険率は、事業の種類(業種)ごとの災害発生の危険度等に応じて、業種ごとに異なる率が定められている。
解説
労災保険率は、業種によって労働災害の発生する危険度が異なることを反映し、事業の種類ごとに異なる率が定められています。また、個々の事業の労災発生実績等に応じて率を増減させるメリット制も設けられています。

他の選択肢が誤りの理由
②は誤りです。業種を問わず一律の率ではありません。③は誤りです。事業主が任意に選択できるものではありません。④は誤りです。労災保険率と雇用保険率は別々の考え方に基づいて定められており、常に同じ数値になるわけではありません。
問103-9

雇用保険率の内訳に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①雇用保険率は、雇用保険二事業に係る率のみで構成されており、失業等給付に係る率という区分は存在しない。
  • ②雇用保険率は、都道府県ごとにそれぞれ独自の基準で、完全に異なる率が個別に設定されている。
  • ③雇用保険率は、労災保険率と常に同じ率が自動的に、かつ一律に適用される仕組みになっている。
  • ④雇用保険率は、失業等給付及び育児休業給付に係る率と、雇用保険二事業に係る率とを合計したものである。
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正解 ④雇用保険率は、失業等給付及び育児休業給付に係る率と、雇用保険二事業に係る率とを合計したものである。
解説
雇用保険率は、労使が折半して負担する失業等給付及び育児休業給付に係る部分と、事業主のみが負担する雇用保険二事業に係る部分とを合計したものとして定められています。

他の選択肢が誤りの理由
①は誤りです。雇用保険二事業に係る率のみで構成されるのではなく、失業等給付等に係る率も含まれます。③は誤りです。労災保険率と同じ率が自動的に適用されるものではありません。②は誤りです。都道府県ごとに独自の率が設定されるものではなく、業種区分に応じた全国共通の率です。

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