2026年版・3-2

基本手当の受給要件の一問一答

社会保険労務士(社労士)「雇用保険法」から、基本手当の受給要件に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問13-2

基本手当の受給資格に関する原則的な要件として、正しいものはどれか。

  • ①離職の日以前2年間に、被保険者期間が通算して12か月以上あることが原則の要件とされている。
  • ②離職の日以前1年間に、被保険者期間が通算して6か月以上あることが原則の要件とされている。
  • ③離職の日以前3年間に、被保険者期間が通算して24か月以上あることが原則の要件とされている。
  • ④被保険者期間の長さにかかわらず、離職の事実さえあれば常に受給資格が認められるとされている。
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正解 ①離職の日以前2年間に、被保険者期間が通算して12か月以上あることが原則の要件とされている。
解説
基本手当を受給するには、原則として離職の日以前2年間(算定対象期間)に、被保険者期間が通算して12か月以上あることが必要です。この期間は必ずしも連続している必要はなく、通算で足りる点がポイントです。なお、倒産・解雇等による離職者(特定受給資格者)や特定理由離職者については、要件が緩和されています。

他の選択肢が誤りの理由
②は特定受給資格者・特定理由離職者に適用される緩和要件の期間であり、原則的な要件ではありません。③は算定対象期間・必要な被保険者期間のいずれも実際の年数と異なります。④は誤りです。離職の事実だけでなく、一定の被保険者期間という要件を満たすことが受給資格の前提となります。
問23-2

倒産や解雇等により離職した特定受給資格者の受給資格要件に関する記述として、誤っているものはどれか。

  • ①特定受給資格者については、離職の日以前1年間に被保険者期間が通算して6か月以上あれば受給資格が認められる。
  • ②特定理由離職者についても、特定受給資格者と同様に離職の日以前1年間で6か月以上の被保険者期間で足りる場合がある。
  • ③特定受給資格者に該当するかどうかは、離職理由が倒産や解雇等、労働者の意思によらないものであるかによって判断される。
  • ④特定受給資格者に該当する者は、他の一般の離職者と比較して、被保険者期間に関する要件が常に厳しく設定されている。
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正解 ④特定受給資格者に該当する者は、他の一般の離職者と比較して、被保険者期間に関する要件が常に厳しく設定されている。
解説
特定受給資格者は、倒産や解雇等により再就職の準備をする時間的余裕がないまま離職を余儀なくされた者であるため、保護の必要性が高いとされ、一般の離職者よりも受給資格要件が緩和されています。「常に厳しく設定されている」という記述は事実と正反対です。

他の選択肢が正しい理由
①は特定受給資格者に対する緩和要件を正しく説明しています。②は雇止め等に該当する特定理由離職者についても同様の緩和措置が適用され得ることを正しく説明しています。③は特定受給資格者の該当性判断基準を正しく説明しています。
問33-2

基本手当における被保険者期間の算定方法に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①被保険者期間は、実際に雇用契約が継続していた暦月の数をそのまま合計するだけで足り、賃金支払基礎日数は一切考慮されない。
  • ②離職の日からさかのぼり1か月ごとに区切り、賃金支払基礎日数が11日以上ある月又は基礎時間数80時間以上の月を1か月とする。
  • ③被保険者期間は、賃金支払基礎日数が20日以上ある月のみを1か月としてカウントし、それ未満の月はすべて算入されないとされる。
  • ④この点について、被保険者期間の算定においては、時間数による基準は一切用いられず、日数による基準のみが適用されるとされる。
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正解 ②離職の日からさかのぼり1か月ごとに区切り、賃金支払基礎日数が11日以上ある月又は基礎時間数80時間以上の月を1か月とする。
解説
被保険者期間は、資格喪失の日の前日から1か月ごとに区切った各期間について、賃金支払の基礎となった日数が11日以上ある月を1か月として計算します。あわせて、法改正により、日数が11日に満たない月であっても、賃金支払の基礎となった労働時間数が80時間以上ある月も1か月として算入できるようになりました。

他の選択肢が誤りの理由
①は誤りです。単に雇用契約が継続していた月数を合計するのではなく、各月の賃金支払基礎日数(又は時間数)の要件を満たすかどうかを個別に確認して算定します。③は誤りです。基準となる日数は11日以上であり、20日以上ではありません。④は誤りです。日数基準に加えて労働時間数による基準も用いられます。
問43-2

基本手当の待期期間に関する記述として、誤っているものはどれか。

  • ①受給資格者が求職の申込みをした日以後、失業している日が通算して7日に満たない間は、基本手当は支給されない。
  • ②待期期間は、自己都合退職者か会社都合による離職者かを問わず、すべての受給資格者に共通して適用されるとされる。
  • ③実際には、待期期間は30日間と定められており、この間は労働の意思の有無を問わず基本手当は一切支給されない。
  • ④法律上、待期期間の起算日は、受給資格者が公共職業安定所に求職の申込みをした日であるとされているものである。
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正解 ③実際には、待期期間は30日間と定められており、この間は労働の意思の有無を問わず基本手当は一切支給されない。
解説
待期期間は30日間ではなく7日間です。受給資格者が求職の申込みをした日以後、失業している日が通算して7日に達するまでの期間が待期期間とされており、30日という日数は算定対象期間の延長制度など別の制度と混同しやすい点です。

他の選択肢が正しい理由
①は待期期間の基本的な仕組みを正しく説明しています。②は待期期間がすべての受給資格者に共通して適用されることを正しく説明しています。④は待期期間の起算日を正しく説明しています。
問53-2

算定対象期間の延長に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①疾病や負傷等の理由により引き続き30日以上賃金の支払を受けられなかった場合、その日数を最大4年を限度として加算できる。
  • ②法律上、算定対象期間は、いかなる理由があっても離職の日以前2年間から一切延長することができないとされているものである。
  • ③算定対象期間の延長という制度は、育児や介護を理由とする場合には認められず、疾病や負傷の場合にのみ認められる。
  • ④実務上、算定対象期間の延長を受けるためには、必ず1年を超えて賃金の支払を受けられなかったことが必要であるとされている。
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正解 ①疾病や負傷等の理由により引き続き30日以上賃金の支払を受けられなかった場合、その日数を最大4年を限度として加算できる。
解説
原則2年間の算定対象期間は、疾病、負傷、事業所の休業、妊娠・出産・育児その他やむを得ない理由により引き続き30日以上賃金の支払を受けることができなかった被保険者について、その日数分を加算して延長することができます。ただし、延長後の期間は最大4年が限度です。

他の選択肢が誤りの理由
②は誤りです。一定の理由がある場合には算定対象期間を延長する制度が設けられています。③は誤りです。育児や介護も算定対象期間の延長事由に含まれ、疾病・負傷に限定されません。④は誤りです。延長のためには引き続き30日以上賃金の支払を受けられなかったことで足り、1年を超えることまでは要件とされていません。
問63-2

特定理由離職者に該当する場合として、正しいものはどれか。

  • ①期間の定めのある労働契約が更新されず離職した者で、本人が更新を希望したが合意が成立しなかった場合が該当する。
  • ②法律上、会社の懲戒規定に基づき、本人の重大な非違行為を理由として懲戒解雇されたという場合が該当するとされる。
  • ③会社が倒産し、事業の継続が不可能となったことにより、労働者全員が一斉に解雇されたという場合が該当する。
  • ④労働者が自らの意思でより良い条件の会社に転職するため、円満に自己都合退職したという場合が該当するとされる。
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正解 ①期間の定めのある労働契約が更新されず離職した者で、本人が更新を希望したが合意が成立しなかった場合が該当する。
解説
特定理由離職者の代表例が、いわゆる「雇止め」に該当するケースです。有期労働契約の期間が満了し、労働者が契約の更新を希望したにもかかわらず、更新の合意が成立しなかったことにより離職した場合が該当します。このほか、正当な理由のある自己都合退職も特定理由離職者に含まれます。

他の選択肢が誤りの理由
②は特定受給資格者に関する記述に近い内容ですが、重大な非違行為による懲戒解雇は、むしろ給付制限の対象となり得る離職理由であり、特定理由離職者の典型例ではありません。③は倒産による解雇であり、これは特定受給資格者に該当する典型例です。④は正当な理由のない一般的な自己都合退職であり、特定理由離職者には該当しません。
問73-2

基本手当の受給手続の流れに関する記述として、誤っているものはどれか。

  • ①法律上、離職者は、原則として住所地を管轄する公共職業安定所に出頭し、離職票を提出して求職の申込みを行う必要があるとされる。
  • ②公共職業安定所は、提出された離職票をもとに受給資格の有無を確認し、受給資格者と認めたときは受給資格の決定を行うとされる。
  • ③実務上、受給資格者には失業の認定を受けるための期日が定められ、原則として4週間に1回、失業の認定を受ける必要があるとされる。
  • ④法律上、受給資格の決定を受けた者は、いかなる求職活動も行うことなく、機械的に毎月自動的に基本手当が振り込まれるとされる。
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正解 ④法律上、受給資格の決定を受けた者は、いかなる求職活動も行うことなく、機械的に毎月自動的に基本手当が振り込まれるとされる。
解説
基本手当は、受給資格者が失業の認定日に公共職業安定所に出頭し、実際に求職活動を行っていることなどを申告し、失業の認定を受けて初めて支給されます。求職活動の実績がなければ原則として失業の認定を受けられず、自動的に振り込まれるものではありません。

他の選択肢が正しい理由
①は求職の申込みの手続として正しい内容です。②は受給資格の決定の仕組みとして正しい内容です。③は失業の認定が原則として4週間に1回行われることを正しく説明しています。
問83-2

基本手当における「失業している状態」の考え方に関する記述として、誤っているものはどれか。

  • ①失業している状態とは、離職し、労働の意思及び能力を有するにもかかわらず、職業に就くことができない状態をいう。
  • ②原則として、就労の意思がない者は、労働の意思を欠くため、失業している状態には該当しないとされているものである。
  • ③定年退職後、当分の間働く意思がないことを明確にしている者も、失業している状態として扱われるとする取扱いである。
  • ④病気や怪我のためすぐに働けない状態にある者は、労働の能力を欠くため、原則として失業している状態とは扱われない。
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正解 ③定年退職後、当分の間働く意思がないことを明確にしている者も、失業している状態として扱われるとする取扱いである。
解説
働く意思がないことを明確にしている者は、労働の意思を欠くため、失業している状態には該当しません。基本手当を受給するには、労働の意思と能力の両方を備えていることが必要です。

他の選択肢が正しい理由
①は失業の定義として正しい内容です。②は労働の意思を欠く場合の取扱いを正しく説明しています。④は労働の能力を欠く場合の取扱いを正しく説明しています。
問93-2

被保険者期間の計算における端数の取扱いに関する記述として、誤っているものはどれか。

  • ①被保険者期間は、資格喪失の日の前日を起点として1か月ごとにさかのぼって区切って計算するのが基本的な算定方法である。
  • ②区切られた期間に1か月に満たない端数を生じたときは、その端数期間について一定要件を満たせば2分の1か月として計算される。
  • ③実務上、被保険者期間の計算は、離職者の記憶する印象のみに基づき大まかに行われ、賃金台帳等の客観的記録は用いられない。
  • ④実務上、被保険者期間の計算に用いる資料としては、賃金台帳や出勤簿など、賃金支払の基礎日数を確認できる記録が用いられる。
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正解 ③実務上、被保険者期間の計算は、離職者の記憶する印象のみに基づき大まかに行われ、賃金台帳等の客観的記録は用いられない。
解説
被保険者期間の計算は、事業主が作成する賃金台帳や出勤簿などの客観的な記録に基づいて、各月の賃金支払基礎日数や労働時間数を確認しながら行われます。離職者の主観的な記憶のみに基づいて大まかに算定されるものではありません。

他の選択肢が正しい理由
①は被保険者期間の算定の基本的な区切り方として正しい内容です。②は1か月に満たない端数期間の取扱いについて正しく説明しています。④は被保険者期間の計算に用いられる資料について正しく説明しています。
問103-2

正当な理由のある自己都合退職に該当し得る事情に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①体力の低下や心身の障害、疾病等により、離職の直前まで従事していた業務の継続が困難と客観的に認められる場合。
  • ②単に今の職場の給与水準に納得がいかないという主観的な不満のみを理由に退職を申し出たという場合に当たる。
  • ③原則として、より高い役職に就きたいという個人的な希望のみを理由に、円満退職の形で自ら退職した場合とされる。
  • ④法律上、特に差し迫った事情がないにもかかわらず、漠然とした転職への憧れのみを理由に退職した場合とされる。
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正解 ①体力の低下や心身の障害、疾病等により、離職の直前まで従事していた業務の継続が困難と客観的に認められる場合。
解説
正当な理由のある自己都合退職として特定理由離職者に該当し得るのは、体力の不足、心身の障害、疾病、負傷等、労働者本人に起因するやむを得ない事情により、それまでの業務を継続することが困難であると客観的に認められる場合です。単なる主観的な不満とは区別されます。

他の選択肢が誤りの理由
②は誤りです。給与水準への不満のみでは、客観的にやむを得ない事情とは認められにくく、正当な理由のある自己都合には通常該当しません。③は誤りです。個人的な希望による転職は一般的な自己都合退職にとどまります。④は誤りです。漠然とした願望のみでは客観的にやむを得ない事情とは認められません。

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