2026年版・3-11

雇用保険マルチジョブホルダー制度の一問一答

社会保険労務士(社労士)「雇用保険法」から、雇用保険マルチジョブホルダー制度に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問13-11

雇用保険マルチジョブホルダー制度の対象となる労働者に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①60歳以上65歳未満の労働者を対象とし、3つの事業所の所定労働時間を合算して要件を判定する制度である。
  • ②65歳以上の労働者を対象とし、2つの事業所における所定労働時間を合算して要件を判定する制度である。
  • ③65歳以上の労働者を対象とし、事業所数を問わず全事業所の所定労働時間を合算して要件を判定する制度である。
  • ④70歳以上の労働者のみを対象とし、2つの事業所の所定労働時間を合算して要件を判定する制度である。
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正解 ②65歳以上の労働者を対象とし、2つの事業所における所定労働時間を合算して要件を判定する制度である。
解説
雇用保険マルチジョブホルダー制度は、令和4年1月1日から実施されている高年齢被保険者の特例制度で、複数の事業所に雇用される65歳以上の労働者について、そのうち2つの事業所における1週間の所定労働時間を合算して適用要件を満たすかどうかを判定します。通常の被保険者資格は1つの事業所の労働時間のみで判定されるため、この合算の仕組みが本制度最大の特徴です。

他の選択肢が誤りの理由
①は誤りです。対象年齢は60歳以上65歳未満ではなく65歳以上であり、合算できる事業所も3つではなく2つまでです。③は誤りです。合算の対象にできる事業所数には上限があり、実際には2つの事業所を選んで手続する仕組みです。3つ以上の事業所に雇用されている場合は、その中から2つを選択します。④は誤りです。対象年齢は70歳以上ではなく65歳以上です。
問23-11

雇用保険マルチジョブホルダー制度における雇用見込みの要件に関する記述として、誤っているものはどれか。

  • ①2つの事業所のそれぞれについて、継続して31日以上の雇用見込みがあることが要件の一つとされている。
  • ②雇用見込みが31日以上あるかどうかの判定は、2つの事業所についてそれぞれ個別に行われるものである。
  • ③この31日以上という雇用見込みの考え方は、短時間労働者の一般被保険者資格取得の基準とも共通する発想である。
  • ④雇用見込みの要件は2つの事業所の合計で31日以上あれば足り、一方単独で31日未満でも要件を満たすとされる。
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正解 ④雇用見込みの要件は2つの事業所の合計で31日以上あれば足り、一方単独で31日未満でも要件を満たすとされる。
解説
雇用保険マルチジョブホルダー制度の適用要件の一つである雇用見込みは、合算した労働時間の要件とは異なり、2つの事業所のそれぞれについて個別に31日以上の雇用見込みがあることが必要です。一方の事業所だけで雇用見込み31日以上を満たしていても、他方が31日未満であれば、この要件は満たしません。

他の選択肢が正しい理由
①は雇用見込みの要件を正しく説明しています。②は判定方法(2つの事業所それぞれについて個別判定)を正しく説明しています。③は雇用見込み31日以上という基準が、短時間労働者の一般被保険者資格取得基準とも共通する考え方である点を正しく説明しています。
問33-11

雇用保険マルチジョブホルダー制度における被保険者資格の取得手続に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①通常の被保険者資格の取得手続は事業主が行うが、本制度では労働者本人がハローワークへ申出を行う。
  • ②通常の被保険者資格の取得手続と同様に、本制度でも事業主が資格取得手続をハローワークへ行う。
  • ③本制度における資格取得手続は、労働者本人ではなく、必ず社会保険労務士が代行しなければならない。
  • ④本制度における資格取得手続は、2つの事業所の事業主同士が共同でハローワークへ申出を行う。
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正解 ①通常の被保険者資格の取得手続は事業主が行うが、本制度では労働者本人がハローワークへ申出を行う。
解説
一般被保険者等の通常の被保険者資格の取得・喪失手続は事業主が行いますが、雇用保険マルチジョブホルダー制度では、適用を希望する労働者本人が自らの住所地を管轄するハローワークへ申出を行うことによって手続が開始されます。この「本人からの申出」という点が、事業主による手続を原則とする通常の被保険者資格との大きな違いです。

他の選択肢が誤りの理由
②は誤りです。本制度では事業主ではなく労働者本人が申出を行います。③は誤りです。社会保険労務士による代行が義務付けられているという事実はありません。④は誤りです。2つの事業所の事業主が共同で申出を行う仕組みではありません。
問43-11

雇用保険マルチジョブホルダー制度における被保険者資格の取得日に関する記述として、誤っているものはどれか。

  • ①本制度による被保険者資格の取得日は、労働者本人がハローワークへ申出を行った日とされている。
  • ②本制度においては、要件を満たした時点まで遡って被保険者資格を取得することは認められていない。
  • ③本制度でも通常の被保険者資格と同様、要件を満たした時点まで遡って資格を取得することができる。
  • ④通常の一般被保険者の資格取得日は、要件を満たすに至った日であり、遡って確認されることがある。
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正解 ③本制度でも通常の被保険者資格と同様、要件を満たした時点まで遡って資格を取得することができる。
解説
雇用保険マルチジョブホルダー制度による被保険者資格の取得日は、要件を満たした時点ではなく、労働者本人がハローワークへ申出を行った日です。通常の一般被保険者の資格取得日が要件を満たすに至った日まで遡って確認され得るのとは異なり、本制度では遡っての資格取得が認められていません。

他の選択肢が正しい理由
①は資格取得日について正しく説明しています。②は遡及取得が認められない点を正しく説明しています。④は通常の一般被保険者の資格取得日の考え方を正しく説明しています。
問53-11

雇用保険マルチジョブホルダー制度による被保険者資格の喪失に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①本制度による被保険者は、特段の理由がなくても、いつでも任意にハローワークへ届け出て資格を喪失できる。
  • ②本制度による被保険者は、適用要件に該当しなくなった場合を除いては、任意に資格を喪失することはできない。
  • ③本制度による被保険者資格は、適用要件を満たしている間であっても、1年ごとに自動的に喪失し更新が必要である。
  • ④本制度による被保険者資格の喪失手続についても、通常の被保険者資格と同様に事業主が行うものとされている。
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正解 ②本制度による被保険者は、適用要件に該当しなくなった場合を除いては、任意に資格を喪失することはできない。
解説
雇用保険マルチジョブホルダー制度への加入は労働者本人の申出による任意のものですが、いったんマルチ高年齢被保険者となった後は、2つの事業所における労働時間の合算が要件を満たさなくなるなど、適用要件に該当しなくなった場合を除き、原則として自己都合による任意脱退は認められていません。

他の選択肢が誤りの理由
①は誤りです。特段の理由もなく任意に資格を喪失できるという扱いにはなっていません。③は誤りです。適用要件を満たしている限り、1年ごとに自動的に資格が喪失し更新が必要になるという仕組みはありません。④は誤りです。資格喪失の手続についても、通常の被保険者資格と同様に事業主が行うのではなく、労働者本人が行います。
問63-11

3つ以上の事業所に雇用される65歳以上の労働者が雇用保険マルチジョブホルダー制度を利用する場合に関する記述として、誤っているものはどれか。

  • ①3つ以上の事業所に雇用されている場合、その中から要件を満たす2つの事業所を選んで申出をすることになる。
  • ②合算の対象とする2つの事業所は、週の所定労働時間が5時間以上20時間未満のものから選ぶ必要がある。
  • ③3つ以上の事業所に雇用されていても、労働時間を合算の対象にできる事業所数は同時に2つまでとされている。
  • ④3つ以上の事業所に雇用されている場合は、雇用されている事業所の労働時間をすべて合算しなければならない。
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正解 ④3つ以上の事業所に雇用されている場合は、雇用されている事業所の労働時間をすべて合算しなければならない。
解説
雇用保険マルチジョブホルダー制度で労働時間を合算できる事業所は、雇用されているすべての事業所ではなく2つまでです。3つ以上の事業所に雇用されている場合は、その中から週の所定労働時間が5時間以上20時間未満の事業所を2つ選んで申出を行う仕組みになっています。

他の選択肢が正しい理由
①は3つ以上の事業所がある場合の対応を正しく説明しています。②は合算対象とする事業所の労働時間の範囲(5時間以上20時間未満)を正しく説明しています。③は合算できる事業所数の上限(2つまで)を正しく説明しています。
問73-11

雇用保険マルチジョブホルダー制度における資格取得の申出先に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①本制度では、労働者本人の住所地を管轄するハローワークに対して資格取得の申出を行う。
  • ②2つの事業所のうち、賃金の高い方の事業所を管轄するハローワークに申出を行う。
  • ③2つの事業所のうち、所定労働時間の長い方の事業所を管轄するハローワークに申出を行う。
  • ④労働者本人の住所地にかかわらず、都道府県労働局が指定するハローワークに申出を行う。
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正解 ①本制度では、労働者本人の住所地を管轄するハローワークに対して資格取得の申出を行う。
解説
雇用保険マルチジョブホルダー制度の資格取得の申出は、労働者本人が、自身の住所地を管轄するハローワークに対して行います。通常の雇用保険の手続が事業所の所在地を管轄するハローワークを窓口とするのとは異なり、本制度では労働者本人を基準にハローワークが決まる点が特徴です。

他の選択肢が誤りの理由
②は誤りです。賃金の高さによって申出先が決まる仕組みではありません。③は誤りです。所定労働時間の長さによって申出先が決まる仕組みでもありません。④は誤りです。都道府県労働局が個別に指定するのではなく、労働者本人の住所地を管轄するハローワークが申出先です。
問83-11

雇用保険マルチジョブホルダー制度における雇用保険料の負担に関する記述として、誤っているものはどれか。

  • ①被保険者資格を取得した日から、2つの事業所それぞれの事業主に対して雇用保険料の納付義務が生じる。
  • ②各事業所における雇用保険料は、支払う賃金を基礎として、通常の雇用保険料と同じ方法で算定される。
  • ③雇用保険料は、2つの事業所のうち労働時間が長い方の事業主のみが全額を負担する仕組みになっている。
  • ④労働者が自ら資格喪失の手続をとると、通知書に記載された離職年月日から保険料の納付義務が消滅する。
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正解 ③雇用保険料は、2つの事業所のうち労働時間が長い方の事業主のみが全額を負担する仕組みになっている。
解説
雇用保険マルチジョブホルダー制度では、被保険者資格を取得した日から、2つの事業所それぞれの事業主に雇用保険料の納付義務が生じます。一方の事業主のみが全額を負担する仕組みではなく、各事業所がその事業所で支払う賃金を基礎として、通常の雇用保険料と同じ方法でそれぞれ保険料を負担します。

他の選択肢が正しい理由
①は納付義務の発生時期と対象を正しく説明しています。②は保険料の算定方法を正しく説明しています。④は資格喪失時の納付義務の消滅時期を正しく説明しています。
問93-11

雇用保険マルチジョブホルダー制度による被保険者(マルチ高年齢被保険者)が資格を喪失した場合に支給される給付に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①一般被保険者が離職した場合と同様、失業の認定を受けるたびに基本手当が分割して支給される。
  • ②通常の高年齢被保険者と同様、基本手当ではなく高年齢求職者給付金が一時金として支給される。
  • ③マルチ高年齢被保険者には、基本手当と高年齢求職者給付金の両方が重複して支給される。
  • ④マルチ高年齢被保険者制度に固有の給付として、高年齢求職者給付金とは別の一時金が新設されている。
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正解 ②通常の高年齢被保険者と同様、基本手当ではなく高年齢求職者給付金が一時金として支給される。
解説
マルチ高年齢被保険者が資格を喪失した場合に支給される給付は、通常の高年齢被保険者と同様に高年齢求職者給付金です。基本手当のように失業の認定を受けるたびに分割して支給されるのではなく、被保険者であった期間に応じた日数分が一時金として一括で支給されます。

他の選択肢が誤りの理由
①は誤りです。失業の認定のたびに分割して支給される基本手当は一般被保険者向けの給付であり、マルチ高年齢被保険者には支給されません。③は誤りです。基本手当と高年齢求職者給付金が重複して支給されることはありません。④は誤りです。マルチ高年齢被保険者に固有の別建ての一時金が新設されている事実はなく、支給されるのは通常の高年齢求職者給付金です。
問103-11

雇用保険マルチジョブホルダー制度における事業主の関わりに関する記述として、誤っているものはどれか。

  • ①本制度による資格取得手続は労働者本人が行うため、事業主が雇用の実態等について対応を求められることは一切ない。
  • ②本制度により資格を取得した労働者を雇用する事業主は、賃金台帳や労働条件通知書等の確認を求められることがある。
  • ③本制度において資格取得手続を主体的に行うのは労働者本人であり、事業主が代わって行うものではないとされている。
  • ④雇用保険法上の正式な名称は特例高年齢被保険者であり、マルチ高年齢被保険者とはこれを指す通称である。
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正解 ①本制度による資格取得手続は労働者本人が行うため、事業主が雇用の実態等について対応を求められることは一切ない。
解説
雇用保険マルチジョブホルダー制度の資格取得手続は労働者本人が主体となって行いますが、事業主が無関係というわけではありません。ハローワークから雇用の事実や所定労働時間、賃金の状況等について確認を求められた場合、事業主はこれに対応する必要があります。

他の選択肢が正しい理由
②は事業主に求められる確認対応の内容を正しく説明しています。③は資格取得手続の主体が労働者本人であることを正しく説明しています。④は雇用保険法上の正式な名称(特例高年齢被保険者)と、実務上よく使われる通称(マルチ高年齢被保険者)の関係を正しく説明しています。

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