2026年版・8-11

脱退一時金の一問一答

社会保険労務士(社労士)「国民年金法」から、脱退一時金に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問18-11

国民年金の脱退一時金制度に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①国民年金法の本則である第26条の規定に基づき、被保険者の国籍を問うことなく一律に支給される給付である。
  • ②国民年金法附則第9条の3の2に基づき、短期在留外国人の保険料掛け捨てを防ぐために設けられた給付である。
  • ③老齢基礎年金の場合と同様に、受給権者が生存している限り毎年繰り返し支給される年金給付の一種である。
  • ④保険料を実際に納付したかどうかにかかわらず、日本に在留していた外国人であれば出国時に支給される。
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正解 ②国民年金法附則第9条の3の2に基づき、短期在留外国人の保険料掛け捨てを防ぐために設けられた給付である。
解説
脱退一時金は、日本に短期間だけ在留して国民年金の保険料を納めた外国人が、老齢基礎年金の受給資格期間(10年)を満たせないまま帰国し、納めた保険料が一切戻らなくなることを防ぐ趣旨で設けられた給付です。根拠となる条文は国民年金法の本則ではなく、附則第9条の3の2です。

他の選択肢が誤りの理由
①は誤りです。根拠条文は本則ではなく附則第9条の3の2であり、対象も日本国籍を有しない者に限られるため、国籍を問わず一律に支給されるわけではありません。③は誤りです。脱退一時金はあくまで一回限りの一時金であり、老齢基礎年金のように生存中繰り返し支給される年金ではありません。④は誤りです。支給には保険料納付済期間等の月数が6月以上あることが必要であり、納付実績を問わず一律に支給されるわけではありません。
問28-11

脱退一時金の支給要件に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

  • ①請求の時点において日本国籍を有しない者であることが要件の一つとされている。
  • ②請求の時点において国民年金の被保険者としての資格を喪失していることが必要である。
  • ③保険料納付済期間等の月数の合計が6月以上あることが必要な要件とされている。
  • ④日本国籍を有する者であっても、日本国内に住所がなければ支給を受けることができる。
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正解 ④日本国籍を有する者であっても、日本国内に住所がなければ支給を受けることができる。
解説
脱退一時金は、日本国籍を有しない者を対象とする制度であり、国籍要件は住所の有無とは独立した絶対的な要件です。たとえ請求時点で日本国内に住所がなくても、日本国籍を有する者はそもそも支給の対象になりません。

他の選択肢が正しい理由
①は正しい内容です。請求時点で日本国籍を有しないことが要件の一つとされています。②は正しい内容です。請求時点で国民年金の被保険者資格を喪失していることが必要です。③は正しい内容です。保険料納付済期間等の月数の合計が6月以上あることが要件とされています。
問38-11

脱退一時金の対象となる被保険者期間に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①対象となるのは国民年金の第1号被保険者期間であり、第2号や第3号の被保険者期間は対象とならない。
  • ②第2号被保険者としての厚生年金保険の加入期間も、そのまま国民年金の脱退一時金の月数に合算される。
  • ③被扶養配偶者としての第3号被保険者期間があれば、それだけで6月の要件を満たすことができる。
  • ④被保険者の種別のいかんを問わず、日本の公的年金制度に加入していた全期間が合算されて算定される。
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正解 ①対象となるのは国民年金の第1号被保険者期間であり、第2号や第3号の被保険者期間は対象とならない。
解説
国民年金の脱退一時金は、第1号被保険者としての保険料納付済期間等を基礎として算定される、第1号被保険者に固有の給付です。会社員等として厚生年金保険に加入していた期間(第2号被保険者期間)は、厚生年金保険法に基づく別の脱退一時金制度が対象とするものであり、国民年金の脱退一時金には含まれません。

他の選択肢が誤りの理由
②は誤りです。第2号被保険者としての厚生年金保険加入期間は、国民年金の脱退一時金の月数にそのまま合算されるものではありません。③は誤りです。第3号被保険者期間は自ら保険料を納付する期間ではなく、この給付の月数要件にそのまま用いられるものではありません。④は誤りです。対象となるのは第1号被保険者としての期間に限られ、被保険者の種別を問わず全期間が合算されるわけではありません。
問48-11

脱退一時金の支給要件である「保険料納付済期間等の月数の合計が6月以上」の算定方法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

  • ①保険料納付済期間の月数については、そのままの月数として、6月要件の計算に算入される。
  • ②保険料4分の1免除期間についても、月数の4分の3に相当する月数として算入される。
  • ③保険料全額免除期間についても、他の一部免除期間と同様に按分した月数として算入される。
  • ④保険料半額免除期間についても、月数の2分の1に相当する月数として算入される。
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正解 ③保険料全額免除期間についても、他の一部免除期間と同様に按分した月数として算入される。
解説
脱退一時金の6月要件は、保険料を実際に一部でも負担した期間を評価するための計算であるため、保険料を一切負担していない全額免除期間は、この月数の合算に含まれません。一部免除期間は免除の割合に応じた按分月数として算入されますが、全額免除期間は按分計算の対象にすらならない点が異なります。

他の選択肢が正しい理由
①は正しい内容です。保険料納付済期間の月数は、そのままの月数として6月要件の計算に算入されます。②は正しい内容です。保険料4分の1免除期間は、月数の4分の3に相当する月数として算入されます。④は正しい内容です。保険料半額免除期間は、月数の2分の1に相当する月数として算入されます。
問58-11

脱退一時金の支給を受けられない場合に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

  • ①脱退一時金の請求をする時点で日本国内に住所を有するときは、支給を受けることができない。
  • ②最後に被保険者資格を喪失した日から2年を経過していても、理由があれば期限内の請求とみなされる。
  • ③障害基礎年金その他政令で定める給付の受給権を有したことがあるときは、支給を受けることができない。
  • ④老齢基礎年金の受給資格期間をすでに満たしている者は、脱退一時金の支給の対象とならない。
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正解 ②最後に被保険者資格を喪失した日から2年を経過していても、理由があれば期限内の請求とみなされる。
解説
脱退一時金の請求期限である2年は厳格な期間であり、事情の如何によって期限を延長したり期限内の請求とみなしたりする特別な救済規定は設けられていません。最後に被保険者資格を喪失した日から2年を経過すると、原則として一律に請求権を失います。

他の選択肢が正しい理由
①は正しい内容です。請求の時点で日本国内に住所を有するときは、支給を受けることができません。③は正しい内容です。障害基礎年金その他政令で定める給付の受給権を有したことがあるときは、支給を受けることができません。④は正しい内容です。老齢基礎年金の受給資格期間を満たしている者は、脱退一時金の支給対象となりません。
問68-11

脱退一時金の請求期限に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①日本での就労を開始した日にかかわらず、一律5年以内に請求しなければならないとされている。
  • ②請求期限は特には定められておらず、被保険者資格を喪失した後であっても、いつでも請求できる。
  • ③出国後10年以内であれば、老齢基礎年金と比べて有利な方をいつでも自由に選んで請求できる。
  • ④最後に国民年金の被保険者資格を喪失した日から2年を経過すると、請求することができなくなる。
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正解 ④最後に国民年金の被保険者資格を喪失した日から2年を経過すると、請求することができなくなる。
解説
脱退一時金の請求期限は、日本での就労開始日でも出国日そのものでもなく、最後に国民年金の被保険者資格を喪失した日を起算点として2年間です。この期間を過ぎると、原則として請求権そのものを失います。

他の選択肢が誤りの理由
①は誤りです。請求期限の起算点は就労開始日ではなく、被保険者資格を喪失した日です。②は誤りです。請求期限は明確に定められており、いつまでも請求できるわけではありません。③は誤りです。出国後10年というような期限は定められておらず、老齢基礎年金と自由に選択できる制度でもありません。
問78-11

脱退一時金の支給額の計算方法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

  • ①支給額は納付済期間の月数に完全に比例するため、加入期間が長くなるほど際限なく増加し続ける。
  • ②支給額は、最後に保険料を納付した月が属している年度の保険料額を基礎として算定される。
  • ③支給額は、保険料納付済期間等の月数を一定の月数ごとに区分した段階に応じて算定される。
  • ④支給額の算定に用いられる月数には一定の上限があり、それを超えて長く納付しても月数は増加しない。
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正解 ①支給額は納付済期間の月数に完全に比例するため、加入期間が長くなるほど際限なく増加し続ける。
解説
脱退一時金の支給額の算定に用いられる月数には上限が設けられており、それを超えて長期間保険料を納めても、算定上考慮される月数はそれ以上増加しません。したがって、加入期間の長さに完全に比例して際限なく支給額が増え続けるわけではありません。

他の選択肢が正しい理由
②は正しい内容です。支給額は、最後に保険料を納付した月が属する年度の保険料額を基礎として算定されます。③は正しい内容です。支給額は、保険料納付済期間等の月数を一定の月数ごとに区分した段階に応じて算定されます。④は正しい内容です。支給額の算定に用いられる月数には上限があり、それを超える期間は算定上考慮されません。
問88-11

脱退一時金の支給を受けた場合の効果に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①支給の計算基礎となった期間は、その後も老齢基礎年金の受給資格期間の計算にそのまま算入され続ける。
  • ②支給を受けた者は、計算基礎となった第1号被保険者期間について、被保険者でなかったものとみなされる。
  • ③支給を受けた後でも、同じ期間について改めて老齢基礎年金の受給資格期間への算入を請求し直すことができる。
  • ④支給を受けた場合、年金額の計算からは除かれるが、受給資格期間の判定には引き続き用いられ続ける。
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正解 ②支給を受けた者は、計算基礎となった第1号被保険者期間について、被保険者でなかったものとみなされる。
解説
脱退一時金の支給を受けると、その額の計算基礎となった第1号被保険者としての期間は、被保険者でなかったものとみなされます。その結果、この期間は老齢基礎年金の受給資格期間にも年金額の計算にも、その後一切反映されなくなります。

他の選択肢が誤りの理由
①は誤りです。支給の計算基礎となった期間は被保険者でなかったものとみなされるため、その後の受給資格期間の計算に算入され続けることはありません。③は誤りです。一度みなし規定が適用された期間について、改めて受給資格期間への算入を請求し直すことはできません。④は誤りです。除外されるのは年金額の計算だけでなく、受給資格期間の判定においても同様にその期間は用いられなくなります。
問98-11

脱退一時金と社会保障協定の関係に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

  • ①社会保障協定の中には、両国の年金加入期間を通算して受給資格期間の判定に用いる規定を持つものがある。
  • ②脱退一時金の支給を受けると、その計算基礎となった期間は、協定に基づく通算の対象からも除外される。
  • ③日本が現在締結している社会保障協定は、そのすべてが例外なく年金加入期間の通算の規定を含んでいる。
  • ④通算により将来年金を受け取れる見込みがある者は、脱退一時金の請求前にその点を慎重に検討する必要がある。
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正解 ③日本が現在締結している社会保障協定は、そのすべてが例外なく年金加入期間の通算の規定を含んでいる。
解説
日本が締結している社会保障協定には、保険料の二重負担防止のみを扱うものと、それに加えて両国の年金加入期間の通算を扱うものとがあり、締結相手国によって内容が異なります。通算の規定を含まない協定も存在するため、すべての協定が一律に通算を扱っているわけではありません。

他の選択肢が正しい理由
①は正しい内容です。社会保障協定の中には、両国の年金加入期間を通算して受給資格期間の判定に用いる規定を持つものがあります。②は正しい内容です。脱退一時金の支給を受けると、その計算基礎となった期間は協定に基づく通算の対象からも除外されます。④は正しい内容です。通算により将来年金を受け取れる見込みがある者は、脱退一時金の請求前にその点を慎重に検討する必要があります。
問108-11

国民年金の脱退一時金制度と関連する他の制度との関係に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①厚生年金保険の被保険者であった期間も、国民年金法附則第9条の3の2に基づく脱退一時金の対象となる。
  • ②国民年金と厚生年金保険の脱退一時金は同一の条文に基づく制度であり、いずれか一方を請求する仕組みである。
  • ③厚生年金保険の脱退一時金を先に受給すると、自動的に国民年金の脱退一時金も同時に支給される。
  • ④厚生年金保険にも、厚生年金保険法の規定に基づく独自の脱退一時金の制度が別途設けられている。
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正解 ④厚生年金保険にも、厚生年金保険法の規定に基づく独自の脱退一時金の制度が別途設けられている。
解説
脱退一時金の制度は、国民年金法附則第9条の3の2に基づく国民年金の制度と、厚生年金保険法の規定に基づく厚生年金保険の制度とが、それぞれ別の根拠条文により並行して設けられています。会社員等として厚生年金保険に加入していた外国人は、国民年金ではなく厚生年金保険の脱退一時金の対象となります。

他の選択肢が誤りの理由
①は誤りです。厚生年金保険の被保険者であった期間は、国民年金法附則第9条の3の2に基づく脱退一時金の対象にはなりません。②は誤りです。両制度は同一の条文に基づくものではなく、それぞれ異なる法律の規定に基づく別個の制度です。③は誤りです。一方の脱退一時金を受給しても、他方が自動的に支給される仕組みにはなっていません。

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