2026年版・7-4

老齢厚生年金の年金額の一問一答

社会保険労務士(社労士)「厚生年金保険法」から、老齢厚生年金の年金額に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問17-4

老齢厚生年金の報酬比例部分の年金額の計算構造に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①報酬比例部分の年金額は、被保険者期間中に受けた報酬の合計額を単純にそのまま年金額とする仕組みであるとされている。
  • ②報酬比例部分の年金額は、退職する直前のわずか1年間だけに受け取った報酬額のみを基準として算出される。
  • ③報酬比例部分の年金額は、被保険者期間の長短にかかわらず、一律の定額で支給されるものと法律上定められている。
  • ④報酬比例部分の年金額は、平均標準報酬額に一定の乗率と被保険者期間の月数を乗じて算出される仕組みを基本とする。
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正解 ④報酬比例部分の年金額は、平均標準報酬額に一定の乗率と被保険者期間の月数を乗じて算出される仕組みを基本とする。
解説
老齢厚生年金の報酬比例部分は、被保険者期間中の平均標準報酬(月)額に、生年月日や期間の区分に応じた乗率を乗じ、さらに被保険者期間の月数を乗じることで算出される仕組みが基本となっています。

他の選択肢が誤りの理由
①は誤りです。受けた報酬の合計額をそのまま年金額とするものではなく、平均標準報酬額に乗率と月数を乗じて算出します。②は誤りです。退職直前の1年間のみではなく、被保険者期間全体を通じた平均標準報酬額が用いられます。③は誤りです。報酬比例部分は被保険者期間の長さや報酬水準に応じて金額が変動する給付であり、一律の定額ではありません。
問27-4

老齢厚生年金の報酬比例部分の計算における乗率に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①総報酬制導入前の平成15年3月以前の被保険者期間分と、導入後の4月以後の期間分とでは、用いる乗率が異なる。
  • ②報酬比例部分の計算に用いる乗率は、被保険者期間を通じて常に同一の値が用いられるものと法律上定められている。
  • ③報酬比例部分の計算に用いる乗率は、生年月日にかかわらず、全員一律の値が適用される点で前後による違いはない。
  • ④報酬比例部分の乗率は、総報酬制導入によって廃止され、以後は定額のみで計算されるようになったとされている。
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正解 ①総報酬制導入前の平成15年3月以前の被保険者期間分と、導入後の4月以後の期間分とでは、用いる乗率が異なる。
解説
平成15年4月に賞与も保険料・年金額の算定基礎に含める総報酬制が導入されたことに伴い、それ以前の被保険者期間分と、それ以後の被保険者期間分とでは、年金額の算定に用いる乗率がそれぞれ異なる値に設定されています。

他の選択肢が誤りの理由
②は誤りです。平成15年3月以前と4月以後とで異なる乗率が用いられ、常に同一の値ではありません。③は誤りです。平成15年の前後で乗率の区分が設けられている点を否定しており誤りです。④は誤りです。総報酬制導入後も報酬比例部分の計算に乗率は用いられており、定額のみで計算される仕組みに変わったわけではありません。
問37-4

平成15年4月に導入された総報酬制に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①総報酬制の導入により、賞与にかかる保険料はすべて廃止され、月額の給与にのみ保険料が課されるようになった。
  • ②総報酬制の導入により、賞与についても標準賞与額として保険料及び年金額の算定基礎に含まれることとなった。
  • ③総報酬制の導入は、年金額の計算方法には全く影響を及ぼさず、保険料の徴収方法のみを変更するものであった。
  • ④総報酬制の導入によって、標準報酬月額の等級区分そのものが完全に廃止されることとなったとされている。
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正解 ②総報酬制の導入により、賞与についても標準賞与額として保険料及び年金額の算定基礎に含まれることとなった。
解説
平成15年4月の総報酬制導入以前は、賞与に対する保険料負担が月々の給与に比べて軽く、報酬形態によって負担に差が生じていました。総報酬制の導入により、賞与も標準賞与額として保険料及び年金額の算定基礎に組み込まれ、負担の公平化が図られました。

他の選択肢が誤りの理由
①は誤りです。総報酬制導入により賞与にかかる保険料が廃止されたのではなく、逆に賞与も保険料の対象に含まれるようになりました。③は誤りです。総報酬制の導入は保険料の徴収方法だけでなく、年金額の計算方法(乗率)にも影響を及ぼしています。④は誤りです。標準報酬月額の等級区分は総報酬制導入後も存続しています。
問47-4

老齢厚生年金における経過的加算に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①経過的加算とは、その被保険者期間が通算して20年以上ある者に対してのみ限って支給される、いわば加給年金の別名のことである。
  • ②経過的加算は、在職老齢年金の仕組みで年金額が支給停止された場合に、その停止分を補填するための加算であるとされる。
  • ③経過的加算は、特別支給の老齢厚生年金の定額部分に相当する額と、老齢基礎年金の額との差額を調整するために設けられている。
  • ④経過的加算は、離婚時に年金分割が行われた場合において、分割によって減少した年金額を補うために設けられた加算である。
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正解 ③経過的加算は、特別支給の老齢厚生年金の定額部分に相当する額と、老齢基礎年金の額との差額を調整するために設けられている。
解説
65歳に到達すると、それまでの定額部分に代わって老齢基礎年金が支給されますが、両者の計算方法の違いから年金額が下がってしまう場合があるため、その差額を埋めるための調整として経過的加算が老齢厚生年金に加算されます。

他の選択肢が誤りの理由
①は誤りです。経過的加算は加給年金額とは異なる制度であり、両者を同一視することはできません。②は誤りです。経過的加算は在職老齢年金による支給停止分を補填するものではありません。④は誤りです。経過的加算は離婚時の年金分割による減少を補うための加算ではなく、定額部分と老齢基礎年金との差額を調整するためのものです。
問57-4

老齢厚生年金の加給年金額の支給要件に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①加給年金額というものは、受給権者の被保険者期間がたとえ1か月だけでもあれば、生計維持要件を問わずに加算される。
  • ②加給年金額は、受給権者に子がいる場合にのみ限って加算され、配偶者を対象とすることは決してできないものとまでされている。
  • ③その加給年金額というものは、受給権者本人自身の被保険者期間がたとえ10年以上さえあれば、それだけで直ちに加算の対象となる。
  • ④加給年金額は、被保険者期間が原則20年以上ある受給権者が、生計を維持する65歳未満の配偶者又は子を有するときに加算される。
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正解 ④加給年金額は、被保険者期間が原則20年以上ある受給権者が、生計を維持する65歳未満の配偶者又は子を有するときに加算される。
解説
加給年金額は、いわば年金の「家族手当」的な性格を持つ加算であり、被保険者期間が原則20年(240月)以上ある老齢厚生年金の受給権者が、その者によって生計を維持されている65歳未満の配偶者や一定の要件を満たす子を有するときに加算されます。

他の選択肢が誤りの理由
①は誤りです。被保険者期間が原則20年(240月)以上あることと生計維持の要件が必要であり、1か月でもあれば足りるわけではありません。②は誤りです。子だけでなく配偶者も加給年金額の対象となります。③は誤りです。必要な被保険者期間は10年ではなく原則20年(240月)以上です。
問67-4

老齢厚生年金の加給年金額における配偶者に係る特別加算に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①配偶者に係る加給年金額には、受給権者の生年月日に応じた特別加算が行われる仕組みが設けられているとされる。
  • ②配偶者に係る加給年金額の特別加算は、配偶者自身の生年月日に応じて金額が決定されるものだとされている。
  • ③配偶者に係る加給年金額の特別加算は、すべての受給権者に対して同一の定額が加算されるものだとされている。
  • ④配偶者に係る加給年金額の特別加算は、受給権者に子がいる場合にのみ適用される仕組みであるものとされている。
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正解 ①配偶者に係る加給年金額には、受給権者の生年月日に応じた特別加算が行われる仕組みが設けられているとされる。
解説
配偶者に係る加給年金額には、老齢厚生年金の受給権者の生年月日に応じて金額が異なる特別加算が行われ、受給権者の生年月日が遅いほど特別加算額が大きくなるよう設計されています。

他の選択肢が誤りの理由
②は誤りです。特別加算の額は配偶者自身の生年月日ではなく、受給権者本人の生年月日に応じて決まります。③は誤りです。特別加算額は受給権者の生年月日に応じて異なり、全員一律の定額ではありません。④は誤りです。特別加算は配偶者に係る加給年金額の仕組みであり、子の有無によって適用の可否が決まるものではありません。
問77-4

振替加算に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①振替加算については、受給権者本人自身が65歳に達したときに、本人自身の老齢基礎年金に加算される仕組みである。
  • ②振替加算は、加給年金額の対象であった配偶者が65歳に達し老齢基礎年金を受給する際、加算に代わり配偶者の年金に加わる。
  • ③振替加算は、配偶者の年齢にかかわらず、離婚した後も継続してそのまま支給される加算であるとまではっきりされている。
  • ④振替加算というものについては、加給年金額とはおよそ無関係に、独立した支給要件のみに基づいて支給される別の制度である。
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正解 ②振替加算は、加給年金額の対象であった配偶者が65歳に達し老齢基礎年金を受給する際、加算に代わり配偶者の年金に加わる。
解説
配偶者が65歳に達すると、老齢厚生年金に加算されていた加給年金額はその対象から外れますが、代わりに配偶者自身の老齢基礎年金に振替加算として加算され、世帯全体としての年金水準が急激に低下しないよう配慮されています。

他の選択肢が誤りの理由
①は誤りです。振替加算は受給権者本人の老齢基礎年金にではなく、配偶者の老齢基礎年金に加算されるものです。③は誤りです。振替加算は離婚した場合には対象となる配偶者関係が失われるため、離婚後も継続して支給されるものではありません。④は誤りです。振替加算は加給年金額が支給されていたことを前提とする制度であり、無関係に独立した要件で支給されるものではありません。
問87-4

老齢厚生年金の加給年金額の支給停止に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①加給年金額は、いったん加算が開始されると、対象となる配偶者の年金受給状況にかかわらず、支給停止されることはない。
  • ②加給年金額というものは、対象となる子が20歳に達するまでは、子の心身の状態にかかわらず一律に支給が続けられる。
  • ③加給年金額は、対象の配偶者が老齢厚生年金(一定の被保険者期間を有するもの)等を受給できるときは、その間支給が停止される。
  • ④加給年金額は、受給権者が再婚した場合には、新たな配偶者の年齢にかかわらず、常に必ず支給停止となるものだとまでされている。
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正解 ③加給年金額は、対象の配偶者が老齢厚生年金(一定の被保険者期間を有するもの)等を受給できるときは、その間支給が停止される。
解説
加給年金額は、対象となる配偶者自身が一定の被保険者期間を有する老齢厚生年金や障害年金等を受給できる場合には、配偶者自身の年金で生計が維持できると考えられるため、その間、支給が停止されます。

他の選択肢が誤りの理由
①は誤りです。配偶者の年金受給状況によって加給年金額が支給停止される場合があります。②は誤りです。対象となる子が障害等級1級又は2級に該当する場合を除き、原則18歳到達年度末で対象から外れるなど、子の状態によって扱いが異なります。④は誤りです。受給権者の再婚のみを理由に加給年金額が一律に支給停止となるものではなく、対象となる配偶者の要件を満たすかどうかで判断されます。
問97-4

老齢厚生年金の加給年金額の対象となる子の範囲に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①加給年金額の対象となる子は、年齢に全くかかわらず、受給権者と生計を同じくする子であれば必ず対象となるとされている。
  • ②加給年金額の対象となる子は、義務教育を修了していない子、すなわち15歳未満の子に限られるものだとされている。
  • ③加給年金額の対象となる子は、婚姻の有無を問わず、受給権者と血縁関係にあるすべての子が対象となるものだとされる。
  • ④加給年金額の対象となる子は、18歳到達年度の末日までの子、又は20歳未満で障害等級1級・2級に該当する子とされる。
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正解 ④加給年金額の対象となる子は、18歳到達年度の末日までの子、又は20歳未満で障害等級1級・2級に該当する子とされる。
解説
加給年金額の対象となる子の範囲は、遺族厚生年金などの他の給付における子の範囲と同様に、18歳到達年度の末日までの間にある子、又は20歳未満で障害等級1級若しくは2級に該当する障害の状態にある子とされています。

他の選択肢が誤りの理由
①は誤りです。年齢にかかわらず対象となるのではなく、18歳到達年度末までという年齢の要件があります。②は誤りです。義務教育修了の有無や15歳未満という基準は用いられていません。③は誤りです。婚姻していない子であることなど一定の要件があり、血縁関係があるすべての子が対象となるわけではありません。
問107-4

老齢厚生年金の年金額計算における従前額保障の趣旨に関する記述として、適切なものはどれか。

  • ①従前額保障は、年金額の改定で従前より不利にならないよう、一定の方法で計算した額を下回らないようにする仕組みである。
  • ②従前額保障という仕組みは、被保険者期間中にたびたび転職を経験した者にのみ限り適用される特別な計算方法である。
  • ③従前額保障という仕組みは、離婚時の年金分割を受けた者についてのみ、分割前の年金額を保障する制度である。
  • ④従前額保障は、在職老齢年金の支給停止を受けた期間について、退職後にさかのぼって保障する制度であるとまでされている。
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正解 ①従前額保障は、年金額の改定で従前より不利にならないよう、一定の方法で計算した額を下回らないようにする仕組みである。
解説
年金額の計算方法や物価・賃金スライドの仕組みが変更された場合、改正後の計算方法によると従前より年金額が低くなってしまう受給者が生じ得ることから、従前の計算方法による額を下回らないよう保障する従前額保障の仕組みが設けられています。

他の選択肢が誤りの理由
②は誤りです。従前額保障は転職経験の有無に関する制度ではありません。③は誤りです。離婚時の年金分割を受けた者に限定した年金額保障の制度ではありません。④は誤りです。在職老齢年金による支給停止期間について退職後に遡って保障する制度ではありません。

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