2026年版・7-1

厚生年金保険法 総則・適用事業所・被保険者の一問一答

社会保険労務士(社労士)「厚生年金保険法」から、総則・適用事業所・被保険者に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問17-1

厚生年金保険法第1条が定める、この法律の目的に関する記述として最も適切なものはどれか。

  • ①労働者の業務上の負傷、疾病、障害又は死亡について迅速な保護を行い、被災労働者の社会復帰を促進すること。
  • ②国民の老齢、障害又は死亡に関し必要な給付を行い、健全な国民生活の維持及び向上に寄与することを目的とするものとする。
  • ③労働者の老齢、障害又は死亡について保険給付を行い、労働者及びその遺族の生活の安定と福祉の向上に寄与すること。
  • ④被保険者等が失業した場合に必要な給付を行い、生活及び雇用の安定を図るとともに、その就職を促進すること。
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正解 ③労働者の老齢、障害又は死亡について保険給付を行い、労働者及びその遺族の生活の安定と福祉の向上に寄与すること。
解説
厚生年金保険法第1条は、同法の目的として、労働者の老齢、障害又は死亡について保険給付を行い、労働者及びその遺族の生活の安定と福祉の向上に寄与することを掲げています。厚生年金保険が被用者を対象とした報酬比例の年金制度であることを示す基本規定です。

他の選択肢が誤りの理由
①は労働者災害補償保険法の目的に関する記述であり、業務災害・通勤災害からの迅速な保護を目的とする同法の内容です。②は国民年金法の目的に近い記述であり、国民年金が全国民を対象とする点で厚生年金保険法とは異なります。④は雇用保険法の目的に関する記述であり、失業等給付や就職促進を目的とする同法の内容です。
問27-1

厚生年金保険の適用事業所に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①株式会社等の法人の事業所は、従業員数にかかわらず、常時1人でも従業員を使用していれば強制適用事業所となる。
  • ②個人経営の事業所は、営んでいる業種を問わず、常時5人以上の従業員を使用していれば強制適用事業所となる。
  • ③国や地方公共団体が経営する事業所であっても、厚生年金保険法上、適用事業所となる余地が存在しない。
  • ④強制適用事業所となり得るのは、常時使用する従業員の人数が10人以上である事業所だけに限られるとされている。
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正解 ①株式会社等の法人の事業所は、従業員数にかかわらず、常時1人でも従業員を使用していれば強制適用事業所となる。
解説
法人の事業所は、業種を問わず、常時従業員を使用していれば、その人数にかかわらず厚生年金保険の強制適用事業所となります。これは個人事業所よりも広く適用される原則です。

他の選択肢が誤りの理由
②は誤りです。個人経営の事業所が強制適用事業所となるには、常時5人以上の従業員を使用することに加えて、法定の適用業種に該当することが必要であり、業種を問わないわけではありません。③は誤りです。国や地方公共団体に使用される者も厚生年金保険の適用対象となり得ます。④は誤りです。強制適用事業所の要件は従業員10人以上ではなく、法人事業所であれば人数を問いません。
問37-1

個人経営の事業所が厚生年金保険の強制適用事業所となるための要件に関する記述として、誤っているものはどれか。

  • ①常時5人以上の従業員を使用する個人事業所であっても、非適用業種に該当する場合は強制適用事業所とならない。
  • ②個人経営の事業所が強制適用事業所となるには、常時5人以上の従業員を使用し、かつ適用業種に該当することが必要とされる。
  • ③適用業種に該当している個人事業所であっても、常時使用する従業員が5人未満であれば強制適用事業所とはならない。
  • ④農業、漁業等に分類される個人事業所であっても、常時使用する従業員の数がどれだけ多くても、強制適用事業所となる。
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正解 ④農業、漁業等に分類される個人事業所であっても、常時使用する従業員の数がどれだけ多くても、強制適用事業所となる。
解説
農業、漁業などの第一次産業や、飲食店等の一部のサービス業は、個人経営の事業所についての強制適用業種(非適用業種)から外れており、従業員数がどれだけ多くても、それだけでは強制適用事業所とはなりません。これらの事業所が加入するには任意適用の手続を経る必要があります。

他の選択肢が正しい理由
①は正しい記述です。非適用業種に該当する個人事業所は、常時5人以上使用していても強制適用とはなりません。②は正しい記述です。個人事業所の強制適用には、5人以上の使用と適用業種該当の両方が必要です。③も正しい記述で、適用業種に該当していても5人未満であれば強制適用事業所とはなりません。
問47-1

厚生年金保険の任意適用事業所に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①任意適用事業所となるためには、そこで使用される者全員による書面での明確な同意が必要不可欠であるとされており、1人でも反対すれば認可を受けられない。
  • ②適用事業所以外の事業所は、そこで使用される者の2分の1以上の同意を得て事業主が申請し、厚生労働大臣の認可を受けることで任意適用事業所となることができる。
  • ③任意適用事業所は、いったん厚生労働大臣の認可を正式に受けると、その後は被保険者の同意を改めて得たとしても適用を取り消すことは一切できないものとされている。
  • ④任意適用事業所となるかどうかは、その事業所を実際に経営している事業主のみの判断だけで自由に決定することができ、厚生労働大臣の認可を受ける必要はない。
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正解 ②適用事業所以外の事業所は、そこで使用される者の2分の1以上の同意を得て事業主が申請し、厚生労働大臣の認可を受けることで任意適用事業所となることができる。
解説
強制適用事業所に該当しない事業所であっても、そこで使用される者の2分の1以上の同意を得たうえで事業主が申請し、厚生労働大臣の認可を受けることにより、任意に適用事業所となることができます。全員の同意までは求められていません。

他の選択肢が誤りの理由
①は誤りです。必要なのは全員の同意ではなく2分の1以上の同意です。③は誤りです。任意適用事業所は、使用される者の4分の3以上の同意を得て厚生労働大臣の認可を受ければ、適用を取り消すことができます。④は誤りです。任意適用事業所となるには厚生労働大臣の認可が必要であり、事業主の判断のみで決定できるものではありません。
問57-1

厚生年金保険の当然被保険者の資格取得の時期に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①適用事業所に使用されるに至った日から、その者は当然に厚生年金保険の被保険者の資格を取得する。
  • ②適用事業所に使用されるに至った日の属する月の翌月1日に、厚生年金保険の被保険者の資格を取得する。
  • ③被保険者の資格を取得するには、事業主による届出が受理された日をもって資格取得日とする。
  • ④適用事業所に使用されるに至った日から6か月を経過した日に、厚生年金保険の被保険者の資格を取得する。
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正解 ①適用事業所に使用されるに至った日から、その者は当然に厚生年金保険の被保険者の資格を取得する。
解説
厚生年金保険の当然被保険者の資格取得は、事業主の届出の有無にかかわらず、適用事業所に使用されるに至った日など、法律の定める事実が発生した日に当然に生じます。

他の選択肢が誤りの理由
②は誤りです。翌月1日ではなく、使用されるに至った当日に資格を取得します。③は誤りです。届出はあくまで事実の確認・報告であり、届出の受理日が資格取得日となるわけではありません。④は誤りです。6か月の経過という要件は存在せず、使用されるに至った日に直ちに資格を取得します。
問67-1

厚生年金保険の任意単独被保険者に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①適用事業所以外の事業所に使用される者であれば、事業主の同意が全くなくても本人の意思のみで任意単独被保険者になれるものとされている。
  • ②任意単独被保険者になることができるのは、適用事業所に使用されている70歳以上の者のみに限られるものだと法律上はっきり定められている。
  • ③適用事業所以外の事業所に使用される70歳未満の者は、事業主の同意を得て厚生労働大臣の認可を受けたときは、被保険者となることができる。
  • ④任意単独被保険者の資格は、いったん取得すると、その後は事業主の同意を改めて得たとしても、その資格を喪失することができない。
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正解 ③適用事業所以外の事業所に使用される70歳未満の者は、事業主の同意を得て厚生労働大臣の認可を受けたときは、被保険者となることができる。
解説
任意単独被保険者は、適用事業所以外の事業所に使用される70歳未満の者が、事業主の同意を得たうえで厚生労働大臣の認可を受けることにより、個人として厚生年金保険の被保険者となる制度です。

他の選択肢が誤りの理由
①は誤りです。本人の意思のみでは足りず、事業主の同意と厚生労働大臣の認可の両方が必要です。②は誤りです。任意単独被保険者の対象は70歳未満の者であり、70歳以上の者には別途、高齢任意加入被保険者の制度が設けられています。④は誤りです。事業主の同意を得て厚生労働大臣の認可を受ければ、任意単独被保険者の資格を喪失することができます。
問77-1

厚生年金保険の高齢任意加入被保険者に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①高齢任意加入被保険者になるためには、老齢厚生年金等の受給資格期間をすでに満たしていることが必要であり、加入する余地はないものとされている。
  • ②高齢任意加入被保険者は、年齢の上限が全く設けられておらず、生涯にわたって被保険者資格を継続することができるものと法律上定められている。
  • ③高齢任意加入被保険者が納めるべき保険料については、老齢基礎年金の受給権者であるか否かにかかわらず、事業主のみが全額を負担する。
  • ④適用事業所に使用される70歳以上の者で老齢厚生年金等の受給資格期間を満たさない者は、実施機関に申し出て高齢任意加入被保険者となれる。
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正解 ④適用事業所に使用される70歳以上の者で老齢厚生年金等の受給資格期間を満たさない者は、実施機関に申し出て高齢任意加入被保険者となれる。
解説
高齢任意加入被保険者は、70歳以上であるために当然被保険者にはなれないものの、老齢給付の受給資格期間を満たしていない者に対し、受給資格期間を満たすまで厚生年金保険への加入を認める救済的な制度です。

他の選択肢が誤りの理由
①は誤りです。むしろ受給資格期間を満たしていないことが加入の前提となります。②は誤りです。受給資格期間を満たした時点で被保険者資格を喪失し、無期限に継続できるわけではありません。③は誤りです。適用事業所の高齢任意加入被保険者の保険料は、事業主が同意した場合は労使折半となり、同意が得られない場合は本人が全額を負担します。
問87-1

短時間労働者に対する厚生年金保険の適用拡大に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①短時間労働者は、週の所定労働時間の長さにかかわらず、賃金の月額が一定額以上であれば必ず被保険者となる。
  • ②特定適用事業所の短時間労働者は、週の所定労働時間が20時間以上であること等の要件を満たせば被保険者となる。
  • ③短時間労働者への適用拡大の対象となるのは、昼間部の学生等である短時間労働者だけに限られるものとされている。
  • ④短時間労働者が被保険者となるための要件の中には、事業所の規模に関する要件はそもそも含まれていない。
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正解 ②特定適用事業所の短時間労働者は、週の所定労働時間が20時間以上であること等の要件を満たせば被保険者となる。
解説
短時間労働者への被保険者資格の適用拡大により、特定適用事業所に使用される短時間労働者は、週の所定労働時間が20時間以上であること、賃金の月額が一定額以上であること、学生でないこと等の要件をすべて満たす場合に被保険者となります。

他の選択肢が誤りの理由
①は誤りです。週の所定労働時間の要件も必須であり、賃金要件のみで判断されるわけではありません。③は誤りです。学生は原則として適用拡大の対象から除外されており、対象を学生に限定する記述は逆です。④は誤りです。適用拡大の要件には、事業主が使用する被保険者の総数に関する事業所規模の要件も含まれています。
問97-1

厚生年金保険の被保険者期間の計算方法に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①被保険者期間はあくまで暦日を単位として計算し、実際に就労した日数のみを積算して算出するものである。
  • ②被保険者がその資格を取得した月と同じ月のうちに資格を喪失した場合、その月は被保険者期間に算入されない。
  • ③被保険者期間は月を単位として計算し、資格を取得した月からその資格を喪失した月の前月までの月数を算入する。
  • ④被保険者期間の計算においては、同一月内に生じた資格の得喪はすべて無視され、翌月から計算を始めるとされている。
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正解 ③被保険者期間は月を単位として計算し、資格を取得した月からその資格を喪失した月の前月までの月数を算入する。
解説
厚生年金保険の被保険者期間は暦月を単位として計算されます。資格を取得した月はその月から算入し、資格を喪失した月は、原則としてその前月までを被保険者期間として計算します。

他の選択肢が誤りの理由
①は誤りです。被保険者期間は日単位の就労実績ではなく、月を単位として計算されます。②は誤りです。同一月内に資格を取得しその月のうちに他の被保険者資格を取得しなかった場合等、一定の場合にはその月を1か月として被保険者期間に算入する取扱いがあり、一切算入されないわけではありません。④は誤りです。同一月内の資格得喪を一律に無視する扱いではありません。
問107-1

厚生年金保険の被保険者の適用除外に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①日々雇い入れられる者は原則として被保険者から除外されるが、1か月を超えて使用されれば、その日から被保険者となる。
  • ②臨時的な形態で使用されている者は、雇用期間の長短にかかわらず、厚生年金保険の被保険者となることはない。
  • ③季節的な業務に使用されている者は、その使用される見込み期間の長さにかかわらず、被保険者から除外される。
  • ④適用除外の対象となる者の範囲は、健康保険法における適用除外の範囲とは異なる基準で定められているものとされている。
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正解 ①日々雇い入れられる者は原則として被保険者から除外されるが、1か月を超えて使用されれば、その日から被保険者となる。
解説
日々雇い入れられる者などの臨時的な使用関係にある者は、適用除外として原則被保険者とされませんが、実際に1か月を超えて引き続き使用されるようになった場合には、実態が継続的な雇用関係に変わったとみなされ、その日から被保険者資格を取得します。

他の選択肢が誤りの理由
②は誤りです。継続して使用される実態が生じれば被保険者となる場合があります。③は誤りです。季節的業務に使用される者であっても、当初から4か月を超える見込みで使用される場合は適用除外とされません。④は誤りです。厚生年金保険法上の適用除外の範囲は、健康保険法上の適用除外の範囲とおおむね共通する基準で定められています。

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