2026年版・5-4

介護保険法(総則・被保険者)の一問一答

社会保険労務士(社労士)「社会保険に関する一般常識」から、介護保険法(総則・被保険者)に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問15-4

介護保険の保険者に関する記述のうち、誤っているものはどれか。

  • ①介護保険法上、介護保険の保険者として定められているのは市町村及び特別区である。
  • ②複数の市町村が広域連合等を設立し、保険者としての事務を共同処理することも認められている。
  • ③市町村及び特別区は、介護保険の収入及び支出について特別会計を設けなければならない。
  • ④介護保険の保険者は都道府県であり、市町村は保険給付に関する事務を一切行わない。
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正解 ④介護保険の保険者は都道府県であり、市町村は保険給付に関する事務を一切行わない。
解説
介護保険の保険者は市町村及び特別区であり、都道府県ではありません。都道府県は、財政面での調整交付金や財政安定化基金の運営、市町村への助言・支援などを通じて保険者である市町村を重層的に支える役割を担っています。

他の選択肢が正しい理由
①は保険者が市町村及び特別区であることを正しく説明しています。②は複数市町村による広域連合・一部事務組合による事務の共同処理が認められていることを正しく説明しています。③は市町村及び特別区に特別会計の設置が義務付けられていることを正しく説明しています。
問25-4

介護保険の被保険者区分に関する記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①第1号被保険者は65歳以上の者であり、第2号被保険者は40歳以上65歳未満の医療保険加入者である。
  • ②第1号被保険者は40歳以上65歳未満の医療保険加入者であり、第2号被保険者は65歳以上の者である。
  • ③第2号被保険者は、原因を問わずいつでも要介護状態になれば保険給付を受けることができるとされている。
  • ④第1号被保険者になるためには、あらかじめ医療保険の被保険者となっていることが要件である。
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正解 ①第1号被保険者は65歳以上の者であり、第2号被保険者は40歳以上65歳未満の医療保険加入者である。
解説
介護保険の被保険者は、65歳以上の第1号被保険者と、40歳以上65歳未満の医療保険加入者である第2号被保険者の2区分に分かれます。第2号被保険者は医療保険加入が要件となりますが、第1号被保険者は医療保険への加入を要件としません。

他の選択肢が誤りの理由
②は第1号被保険者と第2号被保険者の年齢区分が入れ替わっており誤りです。③は第2号被保険者が特定疾病による要介護状態等に限って保険給付を受けられる点を無視しており誤りです。④は第1号被保険者となるために医療保険加入が要件とされていない点で誤りです。
問35-4

介護保険の特別会計に関する記述のうち、誤っているものはどれか。

  • ①市町村及び特別区は、介護保険の収入・支出について、政令で定めるところにより特別会計を設けなければならない。
  • ②介護保険における特別会計の設置は市町村の任意とされており、一般会計で経理することも認められている。
  • ③特別会計を設けることにより、介護保険の財政状況を一般会計の財政状況と区別して把握することができる。
  • ④特別会計には、保険給付費や地域支援事業費などの支出のほか、保険料や国庫負担金などの収入が計上される。
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正解 ②介護保険における特別会計の設置は市町村の任意とされており、一般会計で経理することも認められている。
解説
介護保険法上、市町村及び特別区には特別会計の設置が義務付けられており、任意で一般会計と一体的に経理することは認められていません。介護保険財政を独立して管理させることで、給付と負担の関係を明確にする趣旨です。

他の選択肢が正しい理由
①は特別会計の設置が義務であることを正しく説明しています。③は特別会計により介護保険財政を一般会計と区別して把握できることを正しく説明しています。④は特別会計に計上される収入・支出の内容を正しく説明しています。
問45-4

介護保険における住所地特例に関する記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①住所地特例とは、要介護者が施設に入所する際、必ず施設所在地の市町村へ住民票を異動しなければならないとする制度である。
  • ②住所地特例がもし適用された場合には、入所前の市町村ではなく、施設所在地の市町村が保険者となるものとされる。
  • ③住所地特例とは、被保険者が他市町村の介護保険施設に入所して住所を移した場合、入所前の市町村を保険者とする制度である。
  • ④住所地特例は、在宅で介護サービスを利用している被保険者にのみ適用され、施設に入所した者には適用されない。
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正解 ③住所地特例とは、被保険者が他市町村の介護保険施設に入所して住所を移した場合、入所前の市町村を保険者とする制度である。
解説
住所地特例は、介護保険施設等が所在する市町村に施設入所者が集中し、財政負担が偏ることを防ぐため、他の市町村の施設に入所して住所を移した場合でも、入所前の市町村を引き続き保険者とする仕組みです。

他の選択肢が誤りの理由
①は住所地特例が住民票異動を義務付ける制度ではない点で誤りです。②は住所地特例の趣旨と逆で、施設所在地の市町村ではなく入所前の市町村が保険者であり続ける点で誤りです。④は住所地特例が施設入所者を対象とする制度であり、在宅サービス利用者を対象とする制度ではない点で誤りです。
問55-4

介護保険事業計画に関する記述のうち、誤っているものはどれか。

  • ①市町村は、介護保険法の規定に基づき、3年を1期とする市町村介護保険事業計画を定めるものとされている。
  • ②都道府県は、市町村介護保険事業計画の作成に資するよう、都道府県介護保険事業支援計画を定める。
  • ③市町村介護保険事業計画には、各年度における介護給付等対象サービスの種類ごとの量の見込みなどを定める。
  • ④市町村介護保険事業計画は、いったん策定すれば、見直しの必要はなく、以後の改定は全く想定されていない。
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正解 ④市町村介護保険事業計画は、いったん策定すれば、見直しの必要はなく、以後の改定は全く想定されていない。
解説
市町村介護保険事業計画は3年を1期として定期的に策定・改定されるものであり、高齢化の進展やサービス利用実績等を踏まえて見直しが行われることが前提とされています。策定後に改定が想定されていないという説明は誤りです。

他の選択肢が正しい理由
①は市町村介護保険事業計画が3年を1期として定められることを正しく説明しています。②は都道府県が都道府県介護保険事業支援計画を定めることを正しく説明しています。③は市町村介護保険事業計画に定められる内容(サービス量の見込み等)を正しく説明しています。
問65-4

介護保険法第1条に定める目的に関する記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①介護保険制度は、要介護状態等となった者が尊厳を保持し、自立した日常生活を営めるよう給付を行うことを目的としている。
  • ②介護保険制度は、もっぱら家族による介護の負担のみを金銭で常に全面的に補償することを目的として創設された制度である。
  • ③介護保険制度の目的規定には、国民の共同連帯という理念は含まれておらず、私的な扶養の延長として位置付けられている。
  • ④介護保険制度は、医療の給付を行うことを主たる目的とし、介護サービスの給付はあくまで付随的な位置付けにとどまる。
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正解 ①介護保険制度は、要介護状態等となった者が尊厳を保持し、自立した日常生活を営めるよう給付を行うことを目的としている。
解説
介護保険法第1条は、加齢に伴って生ずる心身の変化に起因する疾病等により要介護状態等となり、介護等を要する者について、その尊厳を保持し、有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるよう、必要な保健医療サービス及び福祉サービスに係る給付を行うことなどを目的として掲げています。

他の選択肢が誤りの理由
②は家族への金銭補償のみを目的とする制度ではない点で誤りです。③は介護保険法が国民の共同連帯の理念に基づいて設けられた制度である旨を規定している点を無視しており誤りです。④は介護保険が医療の給付を主目的とする制度ではなく、介護サービスの提供自体を目的とする独立した制度である点で誤りです。
問75-4

介護保険の第1号被保険者の資格取得に関する記述のうち、誤っているものはどれか。

  • ①市町村の区域内に住所を有する65歳以上の者は、要介護状態等であるかどうかにかかわらず、第1号被保険者の資格を取得する。
  • ②第1号被保険者としての資格を取得するには、必ず市町村への加入申請を行い、市町村の承認を受けることが必要である。
  • ③市町村の区域内に住所を有する40歳以上65歳未満の医療保険加入者は、65歳に達した日から第1号被保険者となる。
  • ④第1号被保険者の資格取得の届出を怠った場合であっても、法律上の要件を満たせば被保険者としての資格自体は生じる。
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正解 ②第1号被保険者としての資格を取得するには、必ず市町村への加入申請を行い、市町村の承認を受けることが必要である。
解説
介護保険の第1号被保険者の資格は、65歳に達した日や市町村の区域内に住所を有するに至った日など、法律で定める要件を満たした時点で当然に発生する仕組み(法律上当然に加入する強制加入)であり、本人の加入申請や市町村の承認を要件とはしていません。

他の選択肢が正しい理由
①は要介護状態等の有無にかかわらず65歳以上の住所要件を満たせば第1号被保険者となることを正しく説明しています。③は第2号被保険者が65歳に達すると第1号被保険者に切り替わることを正しく説明しています。④は届出の有無にかかわらず要件を満たせば資格自体が生じることを正しく説明しています。
問85-4

介護保険の費用負担に関する記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①介護保険の給付に要する費用は、被保険者の保険料のみでまかなわれ、公費(税金)は投入されない仕組みとなっている。
  • ②介護保険の給付に要する費用は、専ら国の負担のみでまかなわれ、都道府県及び市町村の負担は生じないとされる。
  • ③介護保険の給付費用は、公費(国・都道府県・市町村)と保険料を組み合わせ、概ね折半で負担する仕組みである。
  • ④介護保険の給付に要する費用のうち、第2号被保険者の保険料は、市町村が個別に第2号被保険者から直接徴収する。
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正解 ③介護保険の給付費用は、公費(国・都道府県・市町村)と保険料を組み合わせ、概ね折半で負担する仕組みである。
解説
介護保険の給付費用は、公費(国・都道府県・市町村の負担、おおむね5割)と、第1号被保険者及び第2号被保険者が負担する保険料(おおむね5割)を組み合わせて賄われています。公費のみ、あるいは保険料のみでまかなう仕組みではありません。

他の選択肢が誤りの理由
①は公費が投入されないとする点で誤りです。②は都道府県及び市町村の負担が生じないとする点で誤りです。④は第2号被保険者の保険料が、市町村ではなく加入する医療保険者を通じて医療保険料と一体的に徴収される仕組みである点で誤りです。
問95-4

介護保険の財政安定化基金に関する記述のうち、誤っているものはどれか。

  • ①財政安定化基金は、都道府県に設置され、市町村の介護保険財政の安定化を図るための重要な仕組みとされる。
  • ②財政安定化基金は、保険料収納率の悪化等により市町村財政に不足が生じた場合、資金の貸付け等を行う。
  • ③財政安定化基金の財源には、国、都道府県及び市町村(第1号被保険者の保険料)からの拠出金が充てられるとされる。
  • ④財政安定化基金は市町村ごとに個別に設置され、都道府県が関与する仕組みは設けられていないとされる。
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正解 ④財政安定化基金は市町村ごとに個別に設置され、都道府県が関与する仕組みは設けられていないとされる。
解説
財政安定化基金は市町村ごとではなく都道府県に設置され、都道府県が管理・運営する仕組みです。保険給付費の見込みを上回る増加や保険料収納率の悪化により市町村の介護保険財政に不足が生じた場合に、資金の貸付けや交付を行い、市町村の財政運営を支えます。

他の選択肢が正しい理由
①は財政安定化基金が都道府県に設置される仕組みであることを正しく説明しています。②は財政安定化基金が市町村への資金の貸付け等を行う機能を正しく説明しています。③は財政安定化基金の財源に国・都道府県・市町村からの拠出金が充てられることを正しく説明しています。
問105-4

介護保険の第2号被保険者が保険給付を受けられる場合に関する記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①第2号被保険者は、要介護状態等の原因となっている障害が、政令で定める特定疾病による場合に限り、保険給付を受けることができる。
  • ②第2号被保険者は、原因を問わず要介護状態又は要支援状態と認定されれば、第1号被保険者と全く同様に保険給付を受けることができる。
  • ③第2号被保険者が交通事故により要介護状態となった場合であっても、特定疾病に該当しなくても介護保険から保険給付を受けられる。
  • ④第2号被保険者に対する保険給付の対象となる特定疾病は、法律上何ら限定されておらず、認定審査会が事案ごとに自由に判断する。
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正解 ①第2号被保険者は、要介護状態等の原因となっている障害が、政令で定める特定疾病による場合に限り、保険給付を受けることができる。
解説
第2号被保険者(40歳以上65歳未満の医療保険加入者)は、末期がんや関節リウマチ、初老期における認知症など、加齢に伴って生ずる心身の変化に起因する政令で定める特定疾病によって要介護状態等となった場合に限り、保険給付を受けることができます。

他の選択肢が誤りの理由
②は第2号被保険者が特定疾病以外の原因(交通事故など)でも第1号被保険者と同様に給付を受けられるとする点で誤りです。③は交通事故のように特定疾病に該当しない原因の場合は保険給付の対象外である点を否定しており誤りです。④は特定疾病が政令によりあらかじめ列挙された16種類に限定されている点を無視しており誤りです。

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