2026年版・5-3

高齢者医療確保法(後期高齢者医療制度)の一問一答

社会保険労務士(社労士)「社会保険に関する一般常識」から、高齢者医療確保法(後期高齢者医療制度)に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問15-3

後期高齢者医療制度の被保険者の範囲に関する記述のうち、誤っているものはどれか。

  • ①後期高齢者医療の被保険者となるのは、高齢者の医療の確保に関する法律上、原則として75歳以上の者とされている。
  • ②65歳以上75歳未満の者は、いかなる場合であっても後期高齢者医療の被保険者になることはないとされる。
  • ③65歳以上75歳未満の者でも、一定の障害状態にあるとの広域連合の認定を受ければ、被保険者となる。
  • ④生活保護を受けている世帯に属する者は、75歳以上であっても後期高齢者医療の被保険者とはならないとされる。
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正解 ②65歳以上75歳未満の者は、いかなる場合であっても後期高齢者医療の被保険者になることはないとされる。
解説
後期高齢者医療の被保険者は、原則75歳以上の者ですが、65歳以上75歳未満の者であっても、政令で定める一定の障害の状態にあると後期高齢者医療広域連合の認定を受けた場合には、被保険者となります。したがって65歳以上75歳未満の者が被保険者になる場合が存在します。

他の選択肢が正しい理由
①は75歳以上の者が原則として被保険者となることを正しく説明しています。③は障害認定を受けた65歳以上75歳未満の者が被保険者となることを正しく説明しています。④は生活保護受給世帯に属する者が医療扶助の対象となり、後期高齢者医療の適用除外となることを正しく説明しています。
問25-3

後期高齢者医療制度における運営主体の役割分担に関する記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①被保険者の資格管理や保険料の賦課決定という事務については、市町村ではなく国が直接行うこととなっている。
  • ②後期高齢者医療広域連合は、保険料の徴収事務についても市町村を介さず、自ら被保険者から直接徴収を行う。
  • ③後期高齢者医療広域連合が保険料の賦課決定や医療給付の支給決定を行い、市町村は徴収等の窓口事務を担う。
  • ④都道府県知事は、後期高齢者医療広域連合の議決機関である広域連合議会の議員を兼任することとされている。
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正解 ③後期高齢者医療広域連合が保険料の賦課決定や医療給付の支給決定を行い、市町村は徴収等の窓口事務を担う。
解説
後期高齢者医療制度では、都道府県単位で設立される後期高齢者医療広域連合が保険料の賦課決定・被保険者の資格認定・医療給付の支給決定などを行う一方、市町村は被保険者に身近な窓口として、保険料の徴収事務や各種申請の受付、被保険者証の引渡しなどを分担して行います。

他の選択肢が誤りの理由
①は資格管理・保険料賦課決定の主体が国ではなく後期高齢者医療広域連合である点で誤りです。②は保険料の徴収事務が広域連合ではなく市町村によって行われる点(特別徴収を除く普通徴収の実務等)を否定しており誤りです。④は都道府県知事が当然に広域連合議会の議員を兼任する制度とはされていない点で誤りです。
問35-3

後期高齢者医療制度における一部負担金の割合に関する記述のうち、誤っているものはどれか。

  • ①後期高齢者医療の被保険者の一部負担金の割合は、所得水準に応じて1割、2割又は3割のいずれかとなる。
  • ②現役世代の平均的な収入水準に相当する所得を有する被保険者(現役並み所得者)の一部負担金の割合は3割である。
  • ③一定以上の所得がある被保険者の一部負担金の割合は2割とされ、現役並み所得者等とは異なる区分が設けられている。
  • ④後期高齢者医療における被保険者の一部負担金の割合は、被保険者の所得にかかわらず、一律1割に統一されている。
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正解 ④後期高齢者医療における被保険者の一部負担金の割合は、被保険者の所得にかかわらず、一律1割に統一されている。
解説
後期高齢者医療の一部負担金の割合は、所得水準に応じて1割、2割又は3割の3区分に分かれています。一定以上の所得がある者は2割、現役世代並みの所得がある者(現役並み所得者)は3割となり、一律1割ではありません。

他の選択肢が正しい理由
①は一部負担金の割合が所得水準に応じて1割・2割・3割に分かれることを正しく説明しています。②は現役並み所得者の負担割合が3割であることを正しく説明しています。③は一定以上の所得がある者の負担割合が2割とされていることを正しく説明しています。
問45-3

後期高齢者医療制度の財源構成に関する記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①後期高齢者医療の給付費は、公費、現役世代からの後期高齢者支援金、被保険者本人の保険料を組み合わせて賄われている。
  • ②後期高齢者医療の給付費は、被保険者本人の保険料のみを財源として賄われ、公費や現役世代からの支援金は用いられない。
  • ③後期高齢者医療の給付費は、国からの公費負担のみで賄われ、都道府県や市町村の負担は一切生じない仕組みである。
  • ④後期高齢者医療の給付費は、現役世代からの支援金のみで賄われ、被保険者本人からの保険料徴収は行われない。
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正解 ①後期高齢者医療の給付費は、公費、現役世代からの後期高齢者支援金、被保険者本人の保険料を組み合わせて賄われている。
解説
後期高齢者医療の給付費は、公費(国・都道府県・市町村の負担、概ね約5割)、現役世代が加入する医療保険者からの後期高齢者支援金(概ね約4割)、被保険者本人の保険料(概ね約1割)という3つの財源を組み合わせて賄われています。

他の選択肢が誤りの理由
②は保険料のみを財源とする点で誤りで、公費や支援金の存在を無視しています。③は公費負担のみとする点が誤りで、都道府県・市町村も公費負担の一部を担い、また支援金・保険料という財源も存在します。④は被保険者本人からの保険料徴収が行われないとする点で誤りです。
問55-3

特定健康診査・特定保健指導に関する記述のうち、誤っているものはどれか。

  • ①特定健康診査・特定保健指導は、高齢者の医療の確保に関する法律に基づき、医療保険者に実施が義務付けられている。
  • ②特定健康診査・特定保健指導の対象となる年齢の範囲は、75歳以上の後期高齢者医療の被保険者に限定されている。
  • ③特定健康診査・特定保健指導は、内臓脂肪型肥満に着目したメタボリックシンドロームの予防・改善を主な目的としている。
  • ④医療保険者は、特定健康診査の結果に基づき、対象者をリスクの程度に応じて階層化し、必要な保健指導を行う。
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正解 ②特定健康診査・特定保健指導の対象となる年齢の範囲は、75歳以上の後期高齢者医療の被保険者に限定されている。
解説
特定健康診査・特定保健指導は、40歳以上75歳未満の医療保険加入者(被保険者・被扶養者)を対象とするものであり、75歳以上に限定されるものではありません。後期高齢者医療広域連合も、後期高齢者を対象に努力義務として同種の健診等を実施します。

他の選択肢が正しい理由
①は特定健康診査・特定保健指導が医療保険者の義務として法定されていることを正しく説明しています。③はメタボリックシンドロームの予防・改善を主な目的とすることを正しく説明しています。④は健診結果に基づく対象者の階層化と保健指導の実施という仕組みを正しく説明しています。
問65-3

後期高齢者医療の被保険者資格の取得に関する記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①75歳の誕生日を迎えた被用者保険の被保険者は、被扶養者の資格を維持したまま、引き続き被用者保険の被保険者でもあり続ける。
  • ②後期高齢者医療の被保険者資格を取得するには、75歳到達後、本人が広域連合に加入の申請をすることが必要である。
  • ③被用者保険の被保険者が75歳に達すると、その被扶養者だった75歳未満の家族はその資格を失い、新たな加入手続が必要になる。
  • ④後期高齢者医療の被保険者としての資格の取得については、75歳の誕生日の属する月の翌月1日から一律に発生する。
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正解 ③被用者保険の被保険者が75歳に達すると、その被扶養者だった75歳未満の家族はその資格を失い、新たな加入手続が必要になる。
解説
被用者保険の被保険者本人が75歳に達すると後期高齢者医療の被保険者に切り替わり、それまでの被用者保険の被保険者資格を失うため、その被扶養者であった75歳未満の家族も被扶養者の地位を失います。この家族は国民健康保険への加入や、自ら別の被用者保険に加入するなどの手続が必要になります。

他の選択肢が誤りの理由
①は75歳到達により被用者保険の被保険者資格自体を失う点を否定しており誤りです。②は後期高齢者医療の資格取得が本人の申請を要件とせず、75歳到達という事実によって法律上当然に発生する点で誤りです。④は資格取得の時期が「誕生日の属する月の翌月1日」ではなく、75歳の誕生日当日である点で誤りです。
問75-3

後期高齢者医療広域連合に関する記述のうち、誤っているものはどれか。

  • ①後期高齢者医療広域連合は、都道府県の区域内のすべての市町村が加入して設立される特別地方公共団体である。
  • ②後期高齢者医療広域連合は、後期高齢者医療の被保険者の資格認定や保険料の賦課決定などの事務を行う。
  • ③後期高齢者医療広域連合の規約には、経費の支弁の方法など、運営に関する基本的事項が定められる。
  • ④後期高齢者医療広域連合は、都道府県知事が直接運営する行政機関であり、独立した法人格を持たない。
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正解 ④後期高齢者医療広域連合は、都道府県知事が直接運営する行政機関であり、独立した法人格を持たない。
解説
後期高齢者医療広域連合は、地方自治法に基づき都道府県内のすべての市町村が加入して設立される特別地方公共団体であり、独自の法人格を有する組織です。都道府県知事が直接運営する行政機関ではありません。

他の選択肢が正しい理由
①は広域連合が都道府県内のすべての市町村が加入して設立される特別地方公共団体であることを正しく説明しています。②は広域連合が資格認定や保険料賦課決定などの事務を行うことを正しく説明しています。③は広域連合の規約に経費の支弁方法などが定められることを正しく説明しています。
問85-3

医療費適正化計画に関する記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①厚生労働大臣は医療費適正化基本方針を定めて全国医療費適正化計画を策定し、都道府県は都道府県医療費適正化計画を策定する。
  • ②医療費適正化計画については実際に、市町村ごとに個別に策定することとなっており、都道府県が定める単位の計画は存在しない。
  • ③医療費適正化計画については、後期高齢者医療広域連合が単独で策定するものとされ、都道府県は策定に全く関与しない。
  • ④医療費適正化計画については一度策定されると、その後は見直しの規定が置かれておらず、期間を定めずに効力を持ち続ける。
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正解 ①厚生労働大臣は医療費適正化基本方針を定めて全国医療費適正化計画を策定し、都道府県は都道府県医療費適正化計画を策定する。
解説
高齢者の医療の確保に関する法律に基づき、厚生労働大臣は医療費適正化基本方針を定めて全国医療費適正化計画を策定し、都道府県はこれに即して都道府県医療費適正化計画を策定します。計画には、住民の健康の保持や医療の効率的な提供の推進に関する目標などが、6年を1期として定められます。

他の選択肢が誤りの理由
②は医療費適正化計画が市町村単位ではなく、全国計画と都道府県計画の2層構造である点を否定しており誤りです。③は計画の策定主体が後期高齢者医療広域連合ではなく厚生労働大臣及び都道府県である点で誤りです。④は計画が6年を1期として定期的に策定・見直しされる仕組みである点を否定しており誤りです。
問95-3

後期高齢者医療の保険料の徴収方法に関する記述のうち、誤っているものはどれか。

  • ①後期高齢者医療の保険料については、原則として被保険者の年金から天引きする特別徴収の方法により徴収される。
  • ②後期高齢者医療の保険料は、年金天引きが一切認められておらず、被保険者が自ら金融機関等で納付しなければならない。
  • ③特別徴収の対象とならない被保険者については、市町村が個別に納付書等を送付して徴収する普通徴収の方法がとられる。
  • ④後期高齢者医療の保険料率については、都道府県の区域ごとの後期高齢者医療広域連合ごとに定められている。
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正解 ②後期高齢者医療の保険料は、年金天引きが一切認められておらず、被保険者が自ら金融機関等で納付しなければならない。
解説
後期高齢者医療の保険料は、一定額以上の年金を受給している被保険者について、原則として年金から天引きする特別徴収の方法により徴収されます。年金天引きが一切認められないという説明は誤りです。

他の選択肢が正しい理由
①は年金からの天引きによる特別徴収が原則的な徴収方法であることを正しく説明しています。③は特別徴収の対象とならない被保険者について普通徴収が行われることを正しく説明しています。④は保険料率が広域連合ごとに定められることを正しく説明しています。
問105-3

前期高齢者に係る医療費の財政調整に関する記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①前期高齢者とは80歳以上85歳未満の者を指し、後期高齢者医療制度に準じた独立の保険制度が設けられている。
  • ②前期高齢者に関する財政調整は、医療保険者間ではなく、都道府県間の一般会計を通じて行われる仕組みとなっている。
  • ③前期高齢者(65歳以上75歳未満)の加入者数の偏りによる保険者間の負担差を調整するため、財政調整が行われる。
  • ④前期高齢者に係る財政調整の仕組みについては、国民健康保険にのみ適用され、被用者保険は対象外とされている。
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正解 ③前期高齢者(65歳以上75歳未満)の加入者数の偏りによる保険者間の負担差を調整するため、財政調整が行われる。
解説
前期高齢者(65歳以上75歳未満)は後期高齢者と異なり独立した制度は設けられず、国民健康保険や被用者保険など従来の医療保険にそのまま加入し続けますが、退職などにより前期高齢者が国民健康保険に偏って加入する傾向があるため、その偏りによる保険者間の負担の不均衡を調整する前期高齢者納付金・交付金の仕組みが設けられています。

他の選択肢が誤りの理由
①は前期高齢者の年齢区分(65歳以上75歳未満)が誤っており、また独立した保険制度が設けられているという説明も誤りです。②は財政調整が都道府県間の一般会計ではなく、各医療保険者の間で行われる仕組みである点で誤りです。④は財政調整の対象が国民健康保険に限られるとする点が誤りで、被用者保険も含めた保険者間で行われます。

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