2026年版・5-2

国民健康保険法の一問一答

社会保険労務士(社労士)「社会保険に関する一般常識」から、国民健康保険法に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問15-2

国民健康保険の保険者に関する記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①国民健康保険の保険者は、全国健康保険協会のみとされ、全国を通じて一元的に運営されているものである。
  • ②国民健康保険の保険者は、市町村(特別区を含む)のみに限定されており、国民健康保険組合が保険者になることはない。
  • ③国民健康保険の保険者は、都道府県及び市町村(特別区を含む)のほか、国民健康保険組合も保険者となることができる。
  • ④国民健康保険の保険者は、被保険者が加入する健康保険組合が、業種ごとに設立して運営する仕組みとされている。
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正解 ③国民健康保険の保険者は、都道府県及び市町村(特別区を含む)のほか、国民健康保険組合も保険者となることができる。
解説
国民健康保険の保険者は、都道府県及び市町村(特別区を含む)、並びに同種の事業又は業務に従事する者で組織される国民健康保険組合です。都道府県は市町村とともに国民健康保険を行うものとされ、財政運営の責任主体として位置付けられています。

他の選択肢が誤りの理由
①は全国健康保険協会(協会けんぽ)が健康保険(被用者保険)の保険者であり、国民健康保険の保険者ではない点で誤りです。②は国民健康保険組合も保険者となり得る点を否定しており誤りです。④は健康保険組合が健康保険(被用者保険)の保険者であって、国民健康保険の保険者ではない点で誤りです。
問25-2

平成30年度(2018年度)に施行された国民健康保険制度改革に関する記述のうち、誤っているものはどれか。

  • ①この改革により、都道府県も市町村とともに、国民健康保険の保険者に加わり、財政運営の責任主体となった。
  • ②都道府県は、市町村ごとの国民健康保険事業費納付金の額を決定し、市町村はこれを都道府県に納付する仕組みとなった。
  • ③市町村は、改革後も引き続き、資格管理・保険給付の決定・保険料の賦課徴収など地域住民と接する窓口業務を担っている。
  • ④この改革により、国民健康保険の資格管理や保険料の賦課徴収の権限は、市町村からすべて都道府県に移管された。
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正解 ④この改革により、国民健康保険の資格管理や保険料の賦課徴収の権限は、市町村からすべて都道府県に移管された。
解説
平成30年度改革では、都道府県が財政運営の責任主体として国民健康保険の保険者に加わりましたが、資格管理・保険給付の決定・保険料(税)の賦課徴収といった被保険者と直接接する窓口業務は、引き続き市町村が担っています。都道府県への一元化ではなく、都道府県と市町村が役割を分担する仕組みです。

他の選択肢が正しい理由
①は都道府県が財政運営の責任主体として保険者に加わったことを正しく説明しています。②は都道府県が市町村ごとの国民健康保険事業費納付金を決定し、市町村がこれを納付する仕組みを正しく説明しています。③は市町村が資格管理や保険料賦課徴収などの窓口業務を引き続き担うことを正しく説明しています。
問35-2

市町村国民健康保険の被保険者の適用除外に関する記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①健康保険法による被保険者及びその被扶養者は、市町村が行う国民健康保険の被保険者とはならないとされる。
  • ②生活保護法による保護を受けている世帯に属する者であっても、市町村国民健康保険の被保険者となるとされている。
  • ③後期高齢者医療の被保険者は、市町村国民健康保険にも重複して加入し、両制度から給付を受けられるとされている。
  • ④国民健康保険組合の被保険者となった者は、同時に市町村国民健康保険の被保険者にもなり、給付をも選べる。
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正解 ①健康保険法による被保険者及びその被扶養者は、市町村が行う国民健康保険の被保険者とはならないとされる。
解説
市町村国民健康保険は、他の医療保険制度でカバーされない住民を対象とする制度であるため、健康保険・船員保険・各種共済組合など被用者保険の被保険者及びその被扶養者は、国民健康保険の適用除外とされています。一人が複数の医療保険に重複加入することのないよう、加入先は一つに限られるのが原則です。

他の選択肢が誤りの理由
②は生活保護を受けている世帯に属する者が適用除外とされている点を否定しており誤りです。生活保護受給者は医療扶助の対象となるため国民健康保険からは除外されます。③は後期高齢者医療の被保険者が国民健康保険の適用除外となる点を否定しており誤りで、両制度への重複加入は生じません。④は国民健康保険組合の被保険者となった者も市町村国民健康保険の適用除外に該当し、同一人が両方の被保険者となって給付を選択できるわけではない点で誤りです。
問45-2

国民健康保険組合に関する記述のうち、誤っているものはどれか。

  • ①国民健康保険組合は、同種の事業又は業務に従事する者を組合員として組織される国民健康保険の保険者の一つとされる。
  • ②国民健康保険組合を設立するには、厚生労働大臣の認可ではなく、市町村長の同意のみで足りるとされている。
  • ③国民健康保険組合を設立しようとするときは、規約を作成し、都道府県知事の認可を受けなければならない。
  • ④国民健康保険組合の主な例として、医師・歯科医師・薬剤師や建設業従事者などを組合員とする組合が存在するとされる。
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正解 ②国民健康保険組合を設立するには、厚生労働大臣の認可ではなく、市町村長の同意のみで足りるとされている。
解説
国民健康保険組合を設立しようとする者は、規約を作成し、都道府県知事の認可を受けなければなりません。市町村長の同意のみで設立できる仕組みではなく、都道府県知事による認可が設立の要件とされています。

他の選択肢が正しい理由
①は国民健康保険組合が同種の事業・業務に従事する者を組合員とする国民健康保険の保険者の一つであることを正しく説明しています。③は国民健康保険組合の設立に規約の作成と都道府県知事の認可が必要であることを正しく説明しています。④は医師・歯科医師・薬剤師や建設業従事者などを組合員とする国民健康保険組合が実在することを正しく説明しています。
問55-2

国民健康保険の保険給付に関する記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①国民健康保険には、業務上の傷病であっても業務外の傷病であっても、区別なく一律に療養の給付が行われるとされる。
  • ②国民健康保険には出産育児一時金の支給に関する規定が特に設けられておらず、出産費用は全額が被保険者の自己負担となる。
  • ③国民健康保険では、市町村の条例又は国民健康保険組合の規約により、出産育児一時金及び葬祭費の支給を行うことができる。
  • ④国民健康保険の高額療養費は、健康保険の場合とは異なる独自の自己負担限度額の考え方に基づいて算定されている。
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正解 ③国民健康保険では、市町村の条例又は国民健康保険組合の規約により、出産育児一時金及び葬祭費の支給を行うことができる。
解説
国民健康保険法上、出産育児一時金や葬祭費(又は葬祭の給付)は、市町村及び国民健康保険組合が条例又は規約の定めるところにより行う給付とされています。療養の給付や高額療養費のような法定必須給付とは位置付けが異なります。

他の選択肢が誤りの理由
①は労働者災害補償保険(労災保険)の対象となる業務上の傷病は、原則として国民健康保険の給付対象から除かれる点で誤りです。②は出産育児一時金の支給規定が存在しないとする点で誤りです。④は高額療養費の自己負担限度額の基本的な考え方は、年齢や所得区分に応じた仕組みとして健康保険と共通性を持たせて設計されている点で、「異なる独自の考え方」とする説明は誤りです。
問65-2

国民健康保険の保険料(税)に関する記述のうち、誤っているものはどれか。

  • ①市町村は、国民健康保険の費用について、保険料として徴収する方式と税として徴収する方式を選択できる。
  • ②国民健康保険税として徴収する方式を採用している市町村のほうが、実務上は多数を占めているとされる。
  • ③国民健康保険料(税)は、応能割と応益割を組み合わせて算定されるのが一般的な方式とされている。
  • ④国民健康保険の保険料(税)は、被保険者本人にのみ賦課され、世帯主には賦課されないとされている。
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正解 ④国民健康保険の保険料(税)は、被保険者本人にのみ賦課され、世帯主には賦課されないとされている。
解説
国民健康保険は世帯を単位として運営されており、保険料(税)は世帯主に対して課され、世帯主が世帯に属する被保険者全員分をまとめて納付義務を負う仕組みになっています。世帯主自身が被保険者でない場合(いわゆる擬制世帯主)であっても、世帯主に納付義務が課されます。

他の選択肢が正しい理由
①は市町村が保険料方式と国民健康保険税方式のいずれかを選択できることを正しく説明しています。②は国民健康保険税方式を採用する市町村が実務上多数を占めていることを正しく説明しています。③は保険料(税)が応能割と応益割を組み合わせて算定される一般的な仕組みを正しく説明しています。
問75-2

国民健康保険運営協議会に関する記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①市町村に置かれる国民健康保険運営協議会には、被保険者代表委員、保険医又は保険薬剤師代表委員、公益代表委員が置かれる。
  • ②国民健康保険運営協議会は、都道府県ではなく国が全国一律に設置する機関であり、市町村ごとには設置されないものとされる。
  • ③国民健康保険運営協議会の委員は、公益を代表する委員のみで構成され、被保険者代表は加わらない仕組みとなっている。
  • ④国民健康保険運営協議会は、保険料率の決定について諮問を受けることはなく、専ら広報活動のみを担う機関である。
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正解 ①市町村に置かれる国民健康保険運営協議会には、被保険者代表委員、保険医又は保険薬剤師代表委員、公益代表委員が置かれる。
解説
国民健康保険運営協議会は、国民健康保険事業の運営に関する重要事項を審議する機関として市町村に置かれ、被保険者代表・保険医(保険薬剤師)代表・公益代表の委員などによって構成されます。保険料率の改定など、被保険者の負担にかかわる事項について市町村長からの諮問を受け、答申を行います。

他の選択肢が誤りの理由
②は運営協議会が国ではなく市町村(国民健康保険組合にも同種の機関がある)に置かれる機関である点で誤りです。③は公益代表委員のみで構成されるとする点が誤りで、被保険者代表や保険医等代表も加わります。④は保険料率の決定に関して諮問を受ける役割を否定しており誤りです。
問85-2

国民健康保険における一部負担金(自己負担割合)に関する記述のうち、誤っているものはどれか。

  • ①義務教育就学後から70歳に達するまでの被保険者の一部負担金の割合は、原則として3割とされている。
  • ②義務教育就学前の被保険者の一部負担金の割合は、健康保険と異なり国民健康保険では一律3割のままとされている。
  • ③70歳以上75歳未満の被保険者の一部負担金の割合は、所得区分に応じて2割又は3割とされている。
  • ④国民健康保険の一部負担金の割合の考え方は、健康保険における自己負担割合の考え方と基本的にそろえられている。
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正解 ②義務教育就学前の被保険者の一部負担金の割合は、健康保険と異なり国民健康保険では一律3割のままとされている。
解説
義務教育就学前の被保険者の一部負担金の割合は2割とされており、これは国民健康保険・健康保険を通じて共通の取扱いです。国民健康保険だけが3割のまま据え置かれているという説明は誤りです。

他の選択肢が正しい理由
①は義務教育就学後70歳未満の一部負担金の割合が原則3割であることを正しく説明しています。③は70歳以上75歳未満の一部負担金の割合が所得区分に応じ2割又は3割とされることを正しく説明しています。④は国民健康保険の一部負担金の考え方が健康保険と基本的にそろえられていることを正しく説明しています。
問95-2

国民健康保険における被保険者の資格に関する記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①国民健康保険の被保険者資格は、市町村の区域内に住所を有するに至った日ではなく、届出をした日から取得する。
  • ②国民健康保険の被保険者は、常に個人単位で資格の得喪が管理され、世帯という単位は用いられない。
  • ③国民健康保険の被保険者は、当該市町村の区域内に住所を有するに至った日から、原則として資格を取得する。
  • ④国民健康保険の被保険者資格の得喪に関する届出は、いかなる場合も被保険者本人が行わなければならない。
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正解 ③国民健康保険の被保険者は、当該市町村の区域内に住所を有するに至った日から、原則として資格を取得する。
解説
国民健康保険の被保険者資格は、市町村の区域内に住所を有するに至った日など、法律で定める要件を満たした日から発生し、届出の有無にかかわらず資格自体は生じます。届出は資格の得喪を市町村に把握させるための手続にすぎません。

他の選択肢が誤りの理由
①は資格取得の効力発生時期を届出日とする点で誤りで、実際には住所を有するに至った日等から資格が発生します。②は国民健康保険が世帯を単位として運営され、世帯主に届出義務や保険料納付義務が課される仕組みを否定しており誤りです。④は資格の得喪の届出が被保険者本人に限られるとする点が誤りで、世帯主が世帯に属する被保険者について届出を行う仕組みになっています。
問105-2

国民健康保険の被保険者資格の喪失に関する記述のうち、誤っているものはどれか。

  • ①市町村国民健康保険の被保険者が、当該市町村の区域内に住所を有しなくなった場合、原則として被保険者の資格を喪失する。
  • ②市町村国民健康保険の被保険者が、新たに健康保険の被保険者となった場合、国民健康保険の被保険者資格を喪失する。
  • ③市町村国民健康保険の被保険者が生活保護を受けるようになった場合、原則として国民健康保険の被保険者資格を喪失する。
  • ④市町村国民健康保険の被保険者資格の喪失は、他の医療保険の被保険者になった日ではなく、常に翌月1日から効力を生じる。
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正解 ④市町村国民健康保険の被保険者資格の喪失は、他の医療保険の被保険者になった日ではなく、常に翌月1日から効力を生じる。
解説
国民健康保険の被保険者資格は、他の医療保険の被保険者となった日など、法定の事由に該当するに至った日の翌日(その日に他の医療保険の資格を取得した場合はその日)から喪失するのが原則であり、「常に翌月1日」からとする画一的な取扱いではありません。二重加入の期間が生じないよう、資格の得喪は日単位で管理されます。

他の選択肢が正しい理由
①は当該市町村の区域内に住所を有しなくなった場合に資格を喪失することを正しく説明しています。②は健康保険の被保険者となった場合に国民健康保険の資格を喪失することを正しく説明しています。③は生活保護を受けるようになった場合に資格を喪失することを正しく説明しています。

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